ロゼレム 武田

ロゼレム新発売記念講演会

Okinawa Harborview Crowne Plaza

ロゼレム

アクトス以来10年ぶりの自社品
メラトニンアゴニスト、一般名はラメルテオン 
ベンゾジアゼピンは「疲れたから眠る」という作用だが
ロゼレムは「夜になったから眠る」という作用
依存性なし。ロゼレムは向精神薬、習慣性医薬品に指定されていない。
ふらつきや記憶障害の副作用が少なく、反跳性不眠や離脱症状を起こす可能性は低い。
代謝デプロメールルボックス併用禁忌
食事で吸収低下。食後1時間あける。
光に弱いためフィルムコーティングしている。

特別講演

生活習慣病と不眠の関係について」
久留米大学 神経精神医学講座 教授 内村直尚先生


睡眠不足は高血圧、インスリン抵抗性、中性脂肪を悪化させる。
また、グレリン上昇、レプチン低下により食欲増進し、肥満を助長する。
睡眠時間は7〜8時間がベスト、8時間以上でも肥満する。
生活習慣病の治療は食事療法、運動療法、睡眠治療の三本柱でいきたい。
生活習慣病不眠症はコインの裏表である。


週に3回以上の慢性不眠では睡眠薬の連日投与を行い、急に中断しないよう指導する。
とんぷく処方は間違い。不眠症を悪化させる。
眠れても眠れなくても連日投与を原則とする。


睡眠薬は最小容量から始める。(その日からすぐ眠れる量は処方しない)
1週間が1つの単位。1日でも2日でも眠れるようになったら効果ありとする。
患者は眠れるようになったら睡眠薬を減らそうとするが、勝手に減量しないよう指導する。
投与開始時に治療目標を設定し、最終的には睡眠薬の中止を原則とする。
しかし、副作用がなければ継続してかまわない。


OTCドリエル)は耐性や依存性が強いため慢性不眠には使用してはいけない。
ドリエルジフェンヒドラミントラベルミンと同じ。
毎日飲んでいけない。
添付文書に不眠症の人は飲むな、と書いてある。
ドリエルはコンビニで買えるため、30億円売れている。


メラトニンは暗くなると松果体から分泌量が増え、覚醒から睡眠へと体の状態を切りかえる。
ロゼレムに半減期は関係ない。スイッチをONする薬。とんぷくは無意味。
ロゼレムに適した症例は

  • 軽症の不眠症
  • 不安が少ない患者(効不安作用がないため)
  • 高齢者(メラトニンが減っているから適している)
  • 規則正しい生活が送れない患者(メラトニンをAM2時に最大にするように19時に飲ませる)

4週間は続ける。