危ない会社は「営業キャッシュ・フロー」で見抜け!

危ない会社は「営業キャッシュ・フロー」で見抜け!
http://diamond.jp/articles/-/136108



キャッシュ・フローというのは現金の流れのことで、
営業CFが1億円の黒字という場合は、
本業の活動によって現金が1億円増えたということを意味します。
逆に1億円の赤字という場合は、1億円現金が減ったということです。
営業CFは本業の活動で実際に入ってきた現金収入から支払った現金を引いて求めます。


営業CFは黒字が望ましいのですが、
商品だけ納品して支払いは数ヵ月先といったように、
現金の出入りはズレることもあるので、
1年くらい多少赤字になったからといって
すぐに「危ない会社」と判断することはありません。


しかし、あまりにも大きな赤字であったり、
2年も3年も赤字が続いたりするようだと、
これは資金の流れに異常が出ている可能性があります。
たとえば、不良在庫をたくさん抱えていたり、
取引先からの現金回収が滞っていたりしているかもしれません。


粉飾決算黒字倒産(経常利益が黒字なのに倒産すること)などが
ときおり起こりますが、そうしたケースのほとんどは、
営業CFの大きな赤字が続いていたケースです。


営業CFは企業の決算短信の1ページ目や、会社四季報のデータなどで確認できます。
表は、「任天堂」の2017年3月末時点でのキャッシュフローの金額です。
()内は、前期末(この場合は2016年3月末)のキャッシュフローの金額になります。


任天堂」の2017年3月末時点での営業CFは191億円と黒字の状態です。
また投資CF(主に固定資産の取得や売却で増減した現金の量)が675億円の黒字で、
2017年3月末時点での現金及び現金同等物は、
前期末より728億円増加の3309億円と、
2017年3月末時点での「任天堂」のキャッシュは潤沢であることがわかります。