最新! これが「金持ち企業」トップ200社だ

最新! これが「金持ち企業」トップ200社だ
http://toyokeizai.net/articles/-/56952



企業の財務健全性を示す指標がネットキャッシュ。
現預金と短期保有の有価証券の合計額から、有利子負債を差し引いた額だ。
企業の実質的な手元資金であり、これが多いと
財務的な安全性が高いとされ、不況に対する抵抗力が高いともいえる。


1位はファナック
工作機械用NC(数値制御)装置で世界首位。
産業用ロボットなどでも強い超優良企業として名高い。
2014年3月期の売上高4509億円に対し、
直近決算での現預金保有額は7609億円、
短期保有有価証券も1200億円も抱えている。
ネットキャッシュは8804億円で有利子負債はゼロだ。


◆苦戦する任天堂だが、財務は超健全
2位は任天堂
言わずと知れたゲーム機ハード、ソフトで総合首位の企業だ。
任天堂は家庭用ゲーム機「WiiU」の不振で
2014年3月期は売上高5717億円に対し、232億円もの最終赤字を強いられた。
だが、直近決算で保有している現預金は4875億円、
短期保有有価証券も3106億円にも上る。
ネットキャッシュが7982億円、有利子負債はゼロ。
前期決算ぐらいの赤字が数年続いたとしても、財務上はびくともしない。


3位にはキヤノン
4位には信越化学工業などが続いた。
いずれも国際的な優良企業として知られる。


覚えている人も少なくないかもしれないが、
2008年秋のリーマンショック時に頻発したのが「黒字倒産」。
決算上の業績は黒字なのに
資金繰りが急速に悪くなった企業が何社も倒産する事態があった。
逆にいえば、本業がいくら赤字であっても
キャッシュが回り続けていれば、企業が潰れることはない。
手元資金を厚くしておくことは、企業経営者や
財務・経理担当者にとって安心できることでもある。


一方で、ネットキャッシュがかなり潤沢にあるにもかかわらず、
成長が止まっていたり、株価が低く時価総額が大きくなかったりする企業は、
成長のための投資や株主への還元という意味で、
手元資金を持て余しているという見方もある。
財務が健全だから、すべてが順調とも限らない。