レビー小体型認知症

本当に老年期の「うつ」? 認知症の可能性 考えて
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2015022402000172.html



認知症アルツハイマー型に次いで多い「レビー小体型(DLB)」は、
うつ病と誤診されることが少なくない。
処方される抗うつ薬の作用で、症状が悪化するケースも。
身近な家族やヘルパーらの訴えで分かることが多く、
専門家は「老年期の『うつ』はレビー小体型を疑って」と呼び掛けている。 


DLBに詳しい総合上飯田第一病院(名古屋市北区
老年精神科部長の鵜飼克行さん(52)によると、初期症状はさまざま。
記憶力は比較的しっかりしていることが多く、
抑うつ症状が強く出るとうつ病に、
幻視が出ると統合失調症と誤診されることも。
認知症でもアルツハイマー型と診断されることがある。


さらにDLBは薬剤に過剰に反応しやすい。
一部の抗うつ薬抗精神病薬にある自律神経などを抑える作用が強力に働き、
症状が悪化することもある。投薬を続けると
「寝たきりが長引き、筋力や骨密度が落ちて体が弱る廃用症候群に陥ることも珍しくない」
と鵜飼さん。
「医師は老年期のうつを診たらDLBを思い浮かべ、
問診に時間をかけることが大切」と話す。


レビー小体型認知症(DLB)> 
異常なタンパク質が脳の神経細胞にたまり、「レビー小体」を形成。
思考や知覚をつかさどる大脳皮質や運動をつかさどる脳幹など、
できる場所によって、その機能にさまざまな障害が生じる。
認知症の2割を占める。
虫や小動物、人間など実際にいないものが見える幻視が特徴的な症状だが、
幻視の出ない患者もいる。
治療薬として昨年、「塩酸ドネペジル(商品名アリセプト)」が保険適用された。