デラマニド

多剤耐性結核の治療薬として開発中の「デラマニド」
欧州医薬品委員会が販売承認を推奨
http://www.otsuka.co.jp/company/release/2013/1125_02.html
染色された結核


欧州の医薬品委員会(CHMP※1)は、大塚製薬の再審査要請に応じ、
多剤耐性結核の治療薬として「デラマニド」の販売承認を推奨することを発表した。


正式に承認されれば、欧州では抗結核薬として約40年ぶりの新薬となる。
欧州では、多剤耐性結核は希少疾病として指定されている。


臨床第II相試験では、多剤耐性結核の標準治療に上乗せして
デラマニドを2カ月間服用することで、プラセボ群と比較して
53%も多くの被験者で結核菌の消失を確認


結核はWHOが指定する3大感染症のひとつ。
世界の人口の約1/3が結核菌に感染し、
860万人が毎年新たに発症、年間130万人が死亡している。
多剤耐性結核の推定患者数は45万人で、
年間約17万人が命を落としていると言われている※2


大塚製薬株式会社は、
自社創製の多剤耐性結核の治療薬として開発中の「デラマニド」(一般名)について、
多剤耐性結核の標準治療(OBR※3)との併用療法として、
欧州医薬品庁(EMA※4)の医薬品委員会(CHMP)より販売の承認推奨を得ました。
このCHMPの承認推奨をもとに、来年初旬に欧州委員会(EC※5)で
販売承認について最終的に判断されます。


※1 CHMP = Committee for Medicinal Products for Human Use
※2 WHOによるGlobal TB Report 2013より
※3 OBR = optimized background regimen
※4 EMA = European Medicines Agency
※5 EC = European Commission


◆「デラマニドについて
大塚製薬が創製した「デラマニド」は、
ニトロ-ジヒドロ-イミダゾオキサゾールに分類され、
結核菌の細胞壁を構成するミコール酸の生成を阻害することで効果を示す、
新しい作用メカニズムを有する化合物です。