大証「現物株」 東証統合

大証「現物株」 東証統合へ 上場数3400社 世界3位の規模
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013071002000111.html



東京、大阪の両証券取引所は十六日、
通常の株取引である「現物株」の売買を東証に統合する。


 Q どうして市場をまとめるのか。


 A 両取引所は今年一月、
持ち株会社日本取引所グループ」(JPX)の傘下に入った。
それぞれが別々に売買システムを運用するより、
どちらかのシステムにまとめた方が効率は上がる。
「JPXが通る第一関門」と位置付け、通常の株取引を東証に一本化することにした。
来年三月には先物などの
デリバティブ金融派生商品)取引」が大証側に集約される予定だ。


 Q 市場の規模はどれぐらい大きくなるの。


 A 大証一部の企業は東証一部に、大証二部の企業は東証二部へ原則移行。
大証が運営する新興市場ジャスダック」は市場ごと東証に移る。
つまり東証は一部、二部、マザーズジャスダック
上場基準など性格の異なる四つの市場を持つことになる。
統合後の東証の上場企業数は千百社増の約三千四百社。
米ナスダックやニューヨーク証券取引所などを抜き、世界第三位の規模となる。


 Q 企業と投資家のメリットや注意点は。


 A 東京と大阪双方に上場している企業は、取引所に払う費用が一カ所で済む。
また、大証より取引が活発な東証に移れば、
今までより売買が成立しやすいメリットも出てくる。
一方で投資家の注意点は売買時間の変更だ。
取引終了時刻は東証の午後三時に対して、大証は午後三時十分。
今後は東証側の午後三時に統一される。


 Q 巨大市場になれば、しばらくは安泰だね。


 A 上海や香港などのアジア市場の成長は著しく、うかうかしてはいられない。
清田社長は「世界で存在感を高めるため日本株以外の商品も増やす」と強調。
外市場の値動きと連動した上場投資信託を増加させるなど、
品ぞろえの充実に意欲を見せている。


 Q 今後はどう動くの。


 A システムの統合などで年間八十五億円の経費が削減できるという。
このお金を使って、二〇一五年に東証の売買システムを更新。
注文スピードを現在の千分の一秒から短縮し、取引所間競争を有利にしたい考えだ。



http://qbiz.jp/article/20532/1/