日医生涯教育協力講座セミナー 第一三共
沖縄県医師会館
【特別講演】
インフルエンザの診断、治療、予防
渡辺彰先生(東北大学加齢医学研究所抗感染症薬開発研究部門教授)
インフルエンザはいつからあったのか?
ギリシアの軍人ツキジデスが、B.C.430〜427年
「アテネにおける大疫病によりアテネ人に多数の死者が出て
アテネとスパルタとの間のペロポネソス戦争が終結した。」という記録を残している。
この大疫病はインフルエンザであったと推定されている。(NEJM 1985)
第一次世界大戦はスペインかぜ(1918年、H1N1)で終結した。
死者は世界で4000万人、日本では48万人、70%は菌血症を併発。
スペインかぜと新型インフルエンザは型が似ている。
迅速診断キットを過度に信頼してはいけない。陰性と出ることも多い。
臨床症状で判断すべき。