麻黄湯

ツムラ漢方スクエア 臨床医のための漢方Q&A
稲木一元先生 東京女子医科大学東洋医学研究所講師

http://www.tsumura.co.jp/password/magazine/112/qa.htm

麻黄湯の効果が期待できる状態とは?

麻黄湯の効果が期待できるのは
感冒にしてもインフルエンザにしても発病初期で
高熱、無汗(汗が出ていない)、身体痛(ふしぶしが痛い)などのある状態です。

麻黄湯を使うときの注意

インフルエンザ初期でも無熱で悪寒の強い者、顔色不良の者
胃腸症状の強い者、既に発汗している者などには用いません。
また、高齢者、胃腸虚弱者、心血管系の重篤な疾患のある者(虚血性心疾患・心不全など)
高度腎障害のある者、脱水状態にある者などには通常は用いません。
またインフルエンザ性の肺炎や脳症には効果が期待できないと思われ、注意が必要です。

麻黄湯を使う上でのコツのひとつは
熱い湯に溶かして服用してもらうこと、および体温を逃がさない(冷やさない)ことです。
有効な場合、発汗して解熱、快方に向かいます。





NHKきょうの健康」より
実 = 症状が激しい。脈・緊張が強い。汗ばんでいない
虚 = 症状が激しくない。脈・緊張が弱い。汗ばんでいる。
陽 = 発熱
陰 = 悪寒