ラテックス-フルーツ症候群

バナナが食べられないのはゴム手袋が原因かも
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/report/t361/202204/574690.html

ラテックスアレルギーの患者が発症することがあるのがラテックス-フルーツ症候群だ。
ラテックスアレルギーの患者の30~50%にラテックス-フルーツ症候群が認められ、
バナナやアボカド、キウイフルーツなどの果物アレルギー患者の約11%に
ラテックスアレルギーがあると推計されている。

ラテックス-フルーツ症候群は、
ラテックス抗原と交差抗原性を有する果物の経口摂取で即時型のアレルギー症状を生じる。
交差反応性を示しやすい食物としては、アボカド、クリ、バナナ、キウイフルーツなどがある。

ペットやマダニ咬傷が原因で獣肉アレルギーに

「ある時から、豚肉や牛肉を食べると蕁麻疹が出るようになった」。
こんな患者の訴えを聞いたことはないだろうか。
そんな患者に対しては、ネコの飼育歴や野山での活動歴も問診したい。
ネコアレルギー患者の1~3%に、pork-cat症候群が見られるといわれている。
pork-cat症候群とは、
ネコの毛や体液などに含まれる血清アルブミン
経気道的に感作して発症する即時型アレルギーだ。
生物学的近縁種の動物の肉や組織に含まれるアルブミンで交差反応が生じ、
豚肉や牛肉の摂取で症状を来す。
ただし、アルブミンは熱に弱いため、十分に加熱した場合は症状が出ないこともある。
原因物質の摂取を避けることに加え、感作源となったネコなどの動物への曝露を極力避けるよう指導したい。
ネコ以外のペット(イヌやハムスターなど)への曝露が原因になることもある。

クラゲに刺された後に納豆摂取でアナフィラキシーに!?

サーファーなどマリンスポーツを好む住民が多い地域で患者が多いのが、
クラゲなどの刺胞動物の刺傷で感作が成立する納豆アレルギーだ。
粘稠成分のポリガンマグルタミン酸PGA)を主要抗原とし、
多くは遅発性のアレルギー症状を呈する。
PGAは納豆の発酵過程で初めて産生されるため、
納豆以外の大豆製品にはアレルギー反応を呈さないのも特徴だ。
納豆アレルギーでは意識消失を伴うアナフィラキシーショックを生じやすい。