体内時計の管理

不規則生活、不調・肥満招く 体内時計の管理に注意
http://www.nikkei.com/life/health/article/g=96958A96889DE0E5E4E4E7E7EBE2E0EBE2E6E0E2E3E385E3E1E2E2E3;p=9694E0E4E3E0E0E2E2EBE1E3E2E3


日大薬学部の榛葉准教授は、食事の重要性を次のように説明する。
「起床後1時間以内の食事により末梢時計がリセットされ
主時計のリズムと同調する。
朝食を抜くと、末梢時計がリセットされず
2つの時計がバラバラに働くためリズムが乱れ
脂質の代謝異常やホルモンの分泌異常などを起こし、不調の原因になる」


朝食は量と質が大切だと
体内時計と栄養の研究を行う早稲田大学先進理工学部の柴田教授は解説する。
柴田教授のマウスを使った実験では
量が少なすぎると朝食を抜いたときと同じで、体内時計をリセットする効果がなかった。
「朝は野菜ジュースだけ」ではリセットされないので
1日の食事量の4分の1は食べる必要があるという。
「リセット効果が高い栄養素は炭水化物で、特に米や小麦などがいい。
さらに、タンパク質を合わせると効果的だ。
食事をすると体温が上昇したり消化管ホルモンの分泌が促されたりするが
タンパク質は体温を上げやすいからではないか」と柴田教授は語る。


夜の過ごし方と夕食も体内時計にかかわる。
まず、夕食の時間は、午後9時までには済ませたい。
「朝食(breakfast)は、まさに断食(fast)を終える(break)もの。
末梢時計は、8〜12時間の絶食後にはじめて食べた食事によってリセットされる。
つまり、夕食が遅いと、朝食までの時間が十分に確保されないため
リセットされにくくなってしまう」と柴田教授は指摘する。


どうしても夕食時間が遅くなり、昼食と夕食の間が7時間以上空く場合には
夕食の一部を前倒しし、間食として食べるといい。


就寝前には、部屋の明かりを落とし
パソコンやテレビなどの光で、目を刺激しないことも大切だ。
夜に体内に出る睡眠を促すメラトニンというホルモンは、光の刺激で減ってしまうからだ。