http://news.goo.ne.jp/picture/yomiuri/world/ecoscience/20110321-567-OYT1T00495.html
放射能の影響をどうとらえたらよいのか?
東北大加齢医学研究所 川島隆太教授
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/03/20110321t73060.htm
現在の放射能に関する報道は科学的には極めて正しいものです。
東北大でも放射能の測定をいくつもの研究室で行っていますが
政府の発表にうそ偽りはありません。
<1年間続かない>
私たちは、普通に暮らしているだけでも
年に2〜3ミリシーベルトという単位の放射線を自然界から被ばくしています。
私たちの体の中にも、放射線を出し続けているイオンまであります。
現在、福島原発事故に伴う放射能は
宮城県の場合、1時間に0.2〜0.3マイクロシーベルトの所が多いです。
このままの状態が丸1年間続いたとして、被ばくする量は
0.3×24時間×365日=2628マイクロシーベルト
つまり2.6ミリシーベルトです。
何と、普段自然に浴びている放射線量と同じなのです。
現在の状態が丸一年続くほど、日本の科学力と技術力は低くありません。
外国人たちが大勢、日本からの脱出を試みていますが
飛行機で米国や欧州に逃げ帰ると空気の薄い高高度の場所を飛行するため
地上にいるときよりも大量の放射線(宇宙線)を浴びます。
その強さは80マイクロシーベルト。
10日間、現在の放射能を浴び続けるのと一緒です。
しかも現在心配されている放射能はほとんどが服や靴に付いています。
自宅に帰り、服や靴を脱ぐと、24時間被ばくし続けることは難しいのです。
この程度の放射能を気にする人は
飛行機に乗るとかえって大量に被ばくするので
船で逃げだすことを科学者として推奨します。
<喫煙の方が有害>
同じ確率論で言えば
現在のレベルの放射能を1カ月間浴び続けるよりも
たばこを一箱吸う方が皆さんの寿命を縮めます。
茨城や福島でホウレンソウ、牛乳から放射能が検出されたと報道されています。
ここ仙台では生鮮食品がとても入手しにくく、捨てるのであればぜひわけていただきたいです。
私は50歳をすぎましたが、これらのホウレンソウをばくばく食べ
牛乳をごくごく飲んでも、私の寿命に影響がないことを知っていますので。
[かわしま・りゅうた氏] 1959年千葉市生まれ。
東北大大学院医学系研究科博士課程修了。2006年から現職。
2011年03月21日
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103200071.html