インスリン治療開始時にはSU薬の継続が有用

第52回日本糖尿病学会 2009年5月


インスリンを開始する際
SU薬を急に中止すると血糖コントロールが悪化することがある。
これに対し、SU薬を継続しながらインスリン導入を図る方法が有用であると
順天堂大の江波戸氏らが発表した。


江波戸氏らは
グリメピリド、グリクラジド、グリベンクラミドといった薬剤を
まずグリメピリド(アマリール®)に統一
その後、混合型インスリンアナログ製剤の二相性インスリンアスパルト-30
(ノボラピッド® 30ミックス)を 1日1回注射を開始した。


16日間グリメピリドを継続しながらインスリン注射量を調節した後
1日2回注射への変更を行った。
同時にグリメピリドは継続群と中止群に分け、各群のHbA1c値や血糖値などを比較した。


HbA1c値の推移をみたところ、中止群では継続群に比べ
8週、16週、24週と明らかな増悪がみられた。
食前血糖値についても、朝食前、夕食前と有意に悪化した。
インスリン必要量も増加していた。


江波戸氏は
インスリン導入の際には、SU薬の投与を継続した方が
良好な血糖コントロールが得られると考える」と述べた。


reference
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jds2009/200905/510845.html?ref=RL1