新薬



アラミスト点鼻液:グラクソ・スミスクライン

「アラミスト点鼻液」(一般名:フルチカゾンフランカルボン酸エステル)は
1日1回投与の鼻噴霧用ステロイド薬。
アレルギー性鼻炎を効能・効果に承認を取得した。
既存品の「フルナーゼ」に比べ、効果が速く発現、持続する特徴を持つ。
2007年に米国で承認され、現在60カ国以上で承認されている。

アピドラ注:サノフィ・アベンティス

「アピドラ注」(一般名:遺伝子組み換えインスリングルリジン)は
製剤中に亜鉛を含まない特徴的な製剤設計が行われた超速効型インスリンアナログ製剤。
生理的な追加インスリン分泌パターンを再現すると共に
糖尿病患者の生活に合わせて、柔軟に投与できる食直前投与を可能にした。
米国、欧州では04年に承認を取得し、現在80カ国以上で承認されている。

クラビット錠・細粒:第一三共

クラビット錠250mg、500mg、細粒10%」は
世界標準となっているクラビット500mgの1日1回投与法を可能にした新用量・剤形で、PK/PD理論に基づいて開発された。
既にクラビットの500mg高用量投与法は、世界120カ国・地域で承認されている。

ストラテラカプセル:日本イーライリリー

ストラテラカプセル5mg、同10mg、同25mg」(一般名:アトモキセチン塩酸塩)は
小児の注意欠陥/多動性障害(AD/HD)を適応症とする世界初の非中枢神経刺激薬。
従来のAD/HD治療薬とは異なり、ノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで効果を発揮する。
また、非中枢神経刺激薬のため、依存・乱用のリスクが低いとされている。
既に海外では、03年1月に米国で発売以来、世界84カ国で承認されている。

タイケルブ錠:グラクソ・スミスクライン

「タイケルブ錠250mg」(一般名:ラパチニブトシル酸塩水和物)は
グラクソ・スミスクラインが開発した経口分子標的抗癌剤
EGFRとHER2の両方の受容体型チロシンキナーゼを阻害するのが特徴で
HER2が過剰発現している手術不能・再発乳癌を適応症に
カペシタピンとの併用療法で承認を取得した。
既に海外では、世界65カ国で承認されている。

クロザリル錠:ノバルティスファーマ

「クロザリル錠25mg、同100mg」(一般名:クロザピン)は
治療抵抗性統合失調症の適応を取得した抗精神病薬
2種類以上の抗精神病薬で十分な効果が得られない患者に使用できる。
クロザリルは1969年に抗精神病薬として承認されたが
75年にフィンランドで相次ぐ死亡例や重篤な有害事象が報告され
世界各国で開発・販売中止となった。
しかし、その後、既存薬で効果がない患者に有効性が示され
血液検査の義務化を条件に、治療抵抗性の統合失調症患者への使用が再開されている。
既に世界97カ国で承認されており、380万人の患者に対して使用実績がある。

ミコンビ配合錠:日本ベーリンガーインゲルハイム

「ミコンビ配合錠」は
「テルミサルタン」と「ヒドロクロロチアジド」(HCTZ)の合剤。

ドキシル注:ヤンセンファーマ

「ドキシル注20mg」(一般名:ドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射剤)は
ドキソルビシンを水溶性の高分子ポリエチレングリコールでコーティングしたステルスリポソーム製剤。
ドキソルビシンの腫瘍組織内における滞留時間を延長させ、濃度を高めることで
有効性を改善すると共に、遊離ドキソルビシン濃度を抑えることによって
副作用を軽減するよう設計されている。
今回、エイズ関連カポジ肉腫に加え、新たに再発卵巣癌の適応症を取得した。
既にドキシルは、80カ国以上で発売されており
再発卵巣癌に対する適応は世界75カ国の承認を取得している。


reference
http://www.yakuji.co.jp/entry10075.html