オメガ-6脂肪酸

オメガ-6脂肪酸に心臓病との関連性みられず

サラダ油やナッツ類、種子に含まれるオメガ-6脂肪酸
心臓に悪いかもしれないという議論には根拠のないことが
AHAによる科学報告書で示された。
報告書は「Circulation」オンライン版に1月26日掲載された。


議論の発端は、オメガ-6脂肪酸に含まれるアラキドン酸が
炎症関連分子の基本構成要素となっているため
心臓病リスクを増加させるのではないかという不安からだった。


サウスダコタ大のWilliam S.Harris氏によれば
オメガ-6脂肪酸には炎症分子とともに抗炎症分子も含まれることを見落としてはいけないという。


報告書は、オメガ-6脂肪酸の85〜90%を占めるリノール酸やアラキドン酸にも
炎症分子と抗炎症分子の両方が含まれるとしている。


Hariis氏らは、2年にわたって計24の対照研究と観察研究を評価した結果
観察研究では、オメガ-6脂肪酸を最も多く摂取した人たちは一般的に心臓病が少なく
対照研究ではオメガ-6脂肪酸をより多く摂取した被験者グループは、心臓病がより少なかった。


Hariis氏によると、1日の推奨量は、年齢や性別、運動量に応じて12〜22gで
サラダドレッシングやナッツ類、コーン油に多く含まれているという。


AHA元会長で、米コロラド大学医学部教授のRobert H.Eckel博士は
オメガ-6脂肪酸の具体的な摂取量には触れず
「具体的な数字よりも全体的に健康的な食事を維持することが大事。
今回、オメガ-6脂肪酸に有害性がないことがわかり
健康的な食事の一部にサラダ油を取り入れている人にとっては安心だろう」
と述べている。(HealthDay News 1月26日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=623421