原油バブルは近いうちに必ず崩壊する 森永卓郎
（２００８年８月１８日）より一部改変
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/146/
近い将来、原油価格は劇的に暴落する。
なぜなら、石油価格を高騰させた最大の要因は投機だからだ。
投機に基づく価格上昇、すなわちバブルは必ずはじける。
最終的に１年以内には大暴落を起こす可能性が大きい。
１６３０年代に起きた世界最初のバブルといわれる
オランダのチューリップ・バブル以来
人類は約７０回以上の大きなバブルを経験してきたが
一つとして崩壊しなかったバブルはない。
原油の製造原価は、１バレル＝３ドルといわれている。
昨年初めの価格である５０ドルで売ったとしても
４７ドルものもうけが出る。
それが１５０ドル近くにまで暴騰したのだから
これはバブルとしか言いようがない。
バブル崩壊直前に現れる兆候は
一般常識と照らし合わせて明らかに異常な価格がつくことである。
バブルなんだから当たり前だと言われるかもしれないが
バブルの渦中にある人間には、これに気づかないものである。
冒頭で紹介したオランダのチューリップ・バブルもそうだった。
そのピーク時には、球根１個が一戸建住宅と同じ値段にまで高騰したという。
一歩引いて頭を冷やして考えれば、そんなことがあり得るはずがない。
だが、当時の人びとは、そうは思わなかった。
バブルの渦中にあるときは、そんなものである。
製造原価が３ドルの原油に１５０ドル近い値段がつくことは
異常事態である。そんなことが続くはずがない。
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