スイスフラン 2

スイスの措置受け円値下がり
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110907/t10015448181000.html


7日の東京外国為替市場は
スイスの中央銀行が異例の通貨高の抑制策を打ち出し
スイス・フランが値下がりしたのに伴って円にも売り注文が出て
円相場は値下がりしました。


7日午後5時時点の円相場は
前日に比べて49銭円安ドル高の1ドル=77円23銭〜25銭でした。
また、ユーロに対しては
前日に比べて47銭円安ユーロ高の1ユーロ=108円76銭〜80銭でした。
ユーロは、ドルに対しては1ユーロ=1.4082ドル〜1.4084ドルでした。


市場関係者は
「スイスの中央銀行の異例の対策を受けて
午前中にはフランと共に円が売られたが日銀が今の金融政策の維持を決めたことで
これ以上の円安にはならないのではないかという見方も出て、いくぶん円が買われた」
と話しています。


一方、7日の東京株式市場は
外国為替市場で円相場が円安ドル高になったことから
これまで値下がりしていた自動車や電機など
輸出関連銘柄を買い戻す動きが出て株価は値上がりしました。

政府保有株売却案

復興財源に政府保有株売却案 株式市場の受け止めは プロの見方
http://www.nikkei.com/markets/kabu/market-focus.aspx?g=DGXNMSGD0800X_08092011000000


震災からの復興財源に充てるために
政府が保有する日本郵政やJTなどの株式を売却する案が浮上している。
国有財産の活用で増税による国民負担を軽減する狙いとされるが
株式市場には需給面などで警戒感も漂う。
市場関係者に受け止め方や影響などを聞いた。

「郵政株、売却手法や成長期待が需給悪化を左右」

大和総研主任研究員 土屋貴裕氏


JTは政府の保有株を自社株買いで引き受ける意向を表明しているため
株式相場の需給に与える影響は中立だ。問題は日本郵政株。
仮に政府保有株を売り出して上場するとなると、株式相場の需給に与える影響は大きい。
注目点は3つある。
まず一度に放出する株式の規模。
一度に数兆円単位で売り出すとなると、現在の株式市場では吸収できない可能性がある。
そのため、仮に売り出しとなった場合も数次に分割する必要があるだろう。
次に、会社の成長期待が高まるかどうか。
成長期待が高まり株価が上昇すれば、投資家にもほかの株式を買う余力が生まれ
需給の悪化を補うことが可能だ。
最後に、海外の株式相場の動向。
リーマン・ショック後、個人は投資の短期志向を強めた。
そのため、長期的な株式の保有を前提にすると、外国人の購入に頼らざるを得ない。
海外の株式相場が下落して外国人投資家に購入余力が乏しい状態での放出となると
需給バランスが崩れ適正価格での売却が困難になる可能性がある。

「個人が吸収、需給面で懸念少ない」

みずほ証券エクイティストラテジスト 瀬川剛氏


JTやNTTの株式の政府保有比率を下げても額はそれほど大きくないので
株式相場に与える影響は限定的だろう。
一方、日本郵政は巨大なので株式相場の需給の重荷となるという考え方もあるが
過去の大型上場の例をみる限り、その心配は要らない。
最も参考になるのは、1998年10月のNTTドコモの上場だろう。
正確には政府保有株の売却事例ではないが
当時は金融危機で株式相場を取り巻く環境が非常に悪いなか
2兆円規模の資金需要をまるまる吸収することができた。
たとえ相場の環境が悪くても、東京市場には兆円単位の資金需要を吸収する懐の深さがある。
日本郵政の収益性自体には疑問符がつくが、日本には1400兆円の個人金融資産がある。
特に資産のほとんどを預貯金に振り向けるなど保守的な資産運用をしている個人が
事実上の国の信用補完に期待して積極的に購入に動く可能性が高い。

スイスフラン

スイス、苦肉の通貨高阻止策 無制限介入という賭け
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381959FE2E4E2E0808DE2E4E2EBE0E2E3E39494E3E2E2E2





日本と同じく自国通貨高に苦しむスイスが苦肉の手段に踏み出した。
スイス国立銀行は6日、過去最高値圏に上昇したスイスフラン相場を押し下げるため
1ユーロ=1.2スイスフランの上限を設けてユーロ相場に連動させる異例の通貨政策を導入。
上限以下に抑えるため無制限にスイスフラン売り・ユーロ買いの介入を実施するという。
通貨高を是正できなければ同行は巨額の損失を被りかねず、大きな賭けに出た。
主要7カ国(G7)の一角を占める日本は同様の措置は取りにくく、通貨高対策に課題が残る。


先進国の中銀が自国通貨の相場に目標を設定し
これを守るために無制限介入を表明するのは極めて異例だ。
スイス国立銀は声明で
「現在のスイスフランへの過大評価はスイス経済への深刻な脅威であり
デフレリスクを招く」と指摘。
加えて「1ユーロ=1.2スイスフランでも高すぎる水準」と表明し
今後目標を下げる可能性を示した。


スイス国立銀は2010年前半に
計1400億スイスフラン(約13兆円)規模の
スイスフラン売り・ユーロ買いの介入を実施した経緯がある。
ところが、スイスフラン高がさらに進み、介入で買ったユーロが
スイスフラン換算で減価し、同年中に260億スイスフランの損失を出してしまった。
今回はその雪辱を期す格好だ。


当局の為替介入による自国通貨の相場維持は成功するとは限らない。
欧州ではユーロ導入前、各国通貨の変動幅を一定に抑える事実上の固定相場制
為替相場カニズム(ERM)を採用していた。
ジョージ・ソロス氏率いるファンドが英ポンドを売り浴びせた1992年秋
英当局はポンド買いの市場介入で対抗したものの、ポンド相場の維持に失敗。
ポンドはERMから離脱した。


今回はスイスフランの自国通貨売り介入であるため、金額に制限はない。
ただ、スイス国立銀が無制限の損失に耐えられるわけではなく
投機筋との攻防を乗り越えられるかは不透明な面がある。


目指す自国通貨の相場水準を明らかにすることには利益もあれば、不利益もある。
投機筋をけん制できる半面、投機筋が当局の意図を無視して攻め続ければ
介入額が野放図に膨らんでしまう可能性があるためだ。


歴史的な通貨高に見舞われているのは日本も同じ。
ただ、世界の三大通貨の1つである円が介入で人為的に相場水準を決めるにはハードルが高い。
まず、介入に踏み切った場合に欧米主要国の反発が強いとみられる。


日本の通貨当局としては、日銀による金融緩和を進めつつ
自国通貨売り介入の可能性をにじませることが市場をけん制する有力な手段となりそうだ。

朝食に果物を食べよう

朝食に果物を食べよう
http://www.nikkei.com/life/health/article/g=96958A96889DE1E6E6EAE5E7EAE2E2E0E2EBE0E2E3E385E3E1E2E2E3;p=9694E0E4E3E0E0E2E2EBE1E3E2E3



「朝の果物は金」ということわざがある。
一日の生活を始めるにあたって必要な栄養素が摂取できるというのがその理由だ。
不足しがちな栄養素を補えるほか、加熱調理する必要がないので
忙しい現代人の朝の時間帯でも比較的食べやすい。
朝食に果物を食べる様々なメリットについて検証してみた。


朝食を英語で「ブレックファスト(=断食を破るの意)」というように、私たちは
朝食によって、睡眠中は口にしていなかった食べ物を、数時間ぶりに口にすることになる。
女子栄養大学の香川靖雄副学長は
「朝は消化管の活動が鈍いので、吸収されやすい果物は朝食に適している」と言う。
果物に含まれるのは主に水分と炭水化物。
寝ている間に汗などで失った水分を補うことができ
エネルギー源となる炭水化物も摂取できるからだ。


日本人に不足しがちな栄養素である食物繊維や
カリウムが豊富に含まれているのも果物の特徴だ。
カリウムはナトリウムを排出し、血圧を下げる効果があるとされる。
一日のうちで、血圧が最も上がりやすい時間帯は朝なので
「高血圧の人は朝食に果物を食べるといい」(香川副学長)。
食物繊維は便通の改善にも役立つ。


食物に含まれる酵素に着目して
患者への食事指導をしている鶴見クリニック(東京都中央区)の鶴見隆史院長は
「起きたばかりで活動が鈍っている胃腸に負担をかけないため
朝食には果物を食べた方がいい」と助言する。
食べ物を消化する際、体内ではアミラーゼなどの消化酵素が使われるが
生の果物に含まれる酵素がその働きを助けるという。


「朝は食事をする時間というよりも、前の日に摂取した食品のかすを排せつする時間
と考えたい」(日本リビングフード協会のいとうゆき代表)という意見もある。
朝に重い食事をすると、エネルギーが消化に使われ
排せつがスムーズにいかなくなる場合があるという。
消化しやすい生の果物は
「消化器官に負担を与えないので、朝食にお薦め」(いとう代表)という。


栄養学の観点からは1日200グラムの果物を食べることが推奨されているが
現代人が実際に摂取しているのは半分の110グラムほど。
200グラムの目安は、桃やナシ、リンゴなら1個、ブドウは1房、ミカンは2個程度。
どんな果物を食べるかは好みで選べばいいが
「旬の時期に採れた果物は、各種の栄養素が豊富に含まれている」
茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科の山田康輔助教


「朝食には炭水化物とたんぱく質を摂取するのがいい」(香川副学長)
朝食に果物を食べれば、炭水化物を取ることはできるが、たんぱく質は不足する。
「果物だけでなく、卵やヨーグルト、チーズなど
良質なたんぱく質を合わせて食べたほうがいい」(香川副学長)。
三大栄養素をバランス良く取るという観点からも
果物で不足する、たんぱく質や脂質との組み合わせは相性がいい。

[日経プラスワン2011年9月3日付]

治癒B型肝炎、新薬治療で劇症化

治癒B型肝炎、新薬治療で劇症化…18人死亡
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110908-OYT1T00005.htm?from=main1



いったん完治したと考えられていたB型肝炎
リウマチや血液がんなどの治療薬で体の免疫が低下したことをきっかけに再発し
劇症肝炎を起こして死亡する例もあることが厚生労働省研究班などの調査でわかった。


近年、強い免疫抑制作用のある新薬や治療法が相次いで登場し治療効果を上げているが
想定外の肝炎の再発の危険が明らかになり、ウイルス検査体制の整備が緊急の課題となっている。


B型肝炎ウイルスの感染歴のある人は
50歳以上では約2割、全国で1000万人以上とみられる。
うち100万〜130万人が血中にウイルス抗原が検出されるキャリアーとされる。
問題なのは感染しても自然に治り、自分でも感染したことを知らない人も多いことだ。


だが、治ってもウイルスの遺伝子は体内に潜み続ける。
近年、免疫抑制効果の高い薬が相次いで登場し、治療をきっかけに再発する例が出てきた。


研究班が全国約100施設で感染歴のある患者235人を調べたところ
リウマチや血液がんなどの治療中に14人(6%)でウイルスが再活性化していた。
(2011年9月8日 読売新聞)