エンゲル係数

先進国で上昇する「エンゲル係数」 背景にあるのは
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO46134550U2A910C1W14001/?df=3

エルンスト・エンゲル

「中食」 (なかしょく) が拡大

大阪成蹊大学准教授の田中浩子さん
「調理済みのおかず、弁当を持ち帰る中食の増加も食料単価が高い一因です」
食事を外食と中食に頼ると食費が跳ね上がるそうだ。


東京農業大学教授の藤島広二さんが指摘した。
「高齢者の増加がエンゲル係数全体を押し上げています。
調理が負担なので中食を利用しますが
将来不安からほかの支出を抑えるのでエンゲル係数が上がるのです」


日本総合研究所の主任研究員、小方尚子さんは
「日本は食料自給率が低く、海外の値上がりの影響を受けやすいのです」と懸念した。
「仮に大幅な円安に転じれば、輸入価格の高騰で係数が一気に上がるかもしれません。
それは生活悪化を意味します」

豊かさ測るものさし

エンゲル係数は19世紀にいまのドイツの一部になっている王国で
統計局長を務めたエルンスト・エンゲルが発見した“法則”が土台になっている。
エンゲルは王国の平均的な消費額を推定したうえで
「一般に肉体を維持するための飲食物への支出が
総支出に占める割合が低ければ国民はそれだけ豊かだ」などと分析した。
さらに「収入が増えるに従い食料支出の割合は低下」という内容を含むエンゲル法則を残した。