実践!株主優待の基本から
お得なトレード法まで教えます!
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◆クロス取引
まず、ある株主優待銘柄について、
権利付最終日の寄付き前に、
現物買いと信用売りを「成行」注文。
両方とも約定後、権利落ち日以降に
現物買いと信用売り建玉を「現渡(品渡)」にて決済すれば終了。
「現渡」とは、信用の売建玉を、
すでに保有している現物の株式で充当し、
信用売建玉と現物株式を両方決済する方法だ。
これで2、3カ月後に優待品が送られてくる。
この時にかかるコストをまとめたのが【図】。
ここでは、優待券をもらってコストを差し引き、実質2472円分得したことになる。
クロス取引では、配当金は現物買いと信用売りでほぼ相殺されるため、
優待利回りの高い銘柄ほど、有利となるのだ。
◆逆日歩
逆日歩は、制度信用取引の売り建てで、
株不足になると発生する追加の銘柄レンタル料だ。
最近は優待投資が人気化し、クロス取引を行う人も増加している。
さらに、飲食券や買い物券など利用しやすい優待券なら、
人気が高じて逆日歩がつくケースが多いようだ。
逆日歩は取引した翌日のお昼頃にならないとわからない。
「ふたを開けてみたらとんでもない逆日歩がついていた」というケースもある。
スギホールディングス(7649)の優待品は、
100株で3000円相当の優待券(またはギフト)と株主優待カード(5%割引)。
それに対し、逆日歩が7500円もついたため、
優待品をもらってもコストを差し引けば、赤字となってしまった。
ただし、これから訪れる3月末は、優待銘柄が年間でもっとも多い時期。
優待銘柄トレーダーたちの取引が分散し、逆日歩がつきにくい可能性がある。
◆一般信用取引なら逆日歩なし
信用取引には、
制度信用取引と一般信用取引の2種類があるが、
一般信用取引を使えば、逆日歩がつかない。
ただし、一般信用で売り建てができる証券会社は、
松井証券やカブドットコム証券などに限られている。
だが、一般信用なら即クロス取引ができるとは限らない。
やはり優待銘柄人気の影響がある。
カブドットコム証券の方が銘柄数は多いが、
実際には株数に数量制限が出ることがあり、その場合は抽選になる。
松井証券の場合は、抽選はなく株数が少ない場合は早い者勝ち。
ならば早めにクロス取引を仕込めばいいかと言えば、そうとも限らない。
一般信用の場合、貸株料の金利が若干高く設定されており、
建玉の日数が増えるほど優待品のうまみは薄れてしまう。
たとえば、権利付き最終売買日付近で、
欲しい優待品がある銘柄の一般信用売りが松井証券でできるなら、
クロス取引のチャンス到来と考えていいだろう。
http://www.matsui.co.jp/study/yutai/index_02.html