フルタイド

「服薬指導のリスクマネジメント」 より一部改変
澤田康文先生(東大薬学部教授)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/hiyari/200908/511996.html

Q:
患者からの電話。
フルタイドディスカスのカウンターの数が3日で0になってしまった」
「吸入しようとしたが、何回レバーを操作しても薬剤が出てこない」






薬剤師が原因を調べると、薬剤はきちんと出ていたが
患者に吸入感がないだけだったことが判明した。


患者は、薬がうまく吸入されると
わずかに甘味や粉の感覚を口の中で感じると薬剤師から聞いていた。
しかし実際吸入してみると、甘味や粉の感覚があまりなく
うまく吸入できているかどうか不安になった。
何回レバーを押しても同じであり、結局25回分もレバーを押して吸入してしまった。


薬剤師はフルタイドディスカスの吸入方法について詳細に説明する必要があった。
吸入後わずかな甘味や粉の感覚を口の中に感じることを説明するだけでなく
甘味や粉の感覚がない場合の対応についても十分に説明すべきであった。


吸入指導に当たっては、吸入の確認の説明が必須である。
薬が吸入されると、わずかな甘味や粉の感覚を口の中に感じること
甘味や粉の感覚がない場合は、うまく吸入できていない可能性があるので
レバーを動かさずそのままで吸入だけを1〜2回繰り返す必要があること
吸入を繰り返しても吸入感がない場合には、何回もレバーを押したりせず
速やかに医師や薬剤師に相談することを指導する。