王様のような朝食 貧民のような夕食

朝食には炭水化物よりも高脂肪食 ただし就寝前には低カロリー食を

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2010/M43270561/


アラバマ大学Bray教授らの新たな研究によると
“王様のような朝食、王子のような昼食、貧民のような夕食を取れ”という昔の格言は
メタボリックシンドロームを予防するうえで最も優れたアドバイスかもしれない。

栄養素の摂取タイミングが影響

Bray教授
「目覚め時の脂肪摂取がきわめて効果的に脂肪代謝を刺激し
その日1日の摂取において、さまざまな種類の食物に対する反応スイッチが
“オン”になることを見出した」


一方,目覚めたときに炭水化物を与えると
1日中、炭水化物代謝のスイッチが入った状態となり
別の食物を摂取させても炭水化物代謝が優位に働くという。


就寝前に高脂肪食を与えたマウスでは、体重増加、肥満
耐糖能異常、高インスリン血症、高トリグリセライド血症、高レプチン血症などを来した。

K2シロップ


http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/di/diquiz/ より一部改変


◆Question

生後1カ月の男児の母親が次のような質問をしました。

今日、1カ月検診で病院に行ってきたのですが、シロップ剤を渡されました。
ビタミンKのお薬だということでしたが、どうしてこんな小さい時から
ビタミン剤を飲ませる必要があるのでしょうか?

服薬指導

ビタミンKは、血が固まる時に必要になるビタミンです。
不足すると出血が起こりやすくなって、ひどい場合には、胃や腸から出血したり
脳出血が起こることもあります。大人の場合ですと、食べ物から補給できますし
腸の中の菌がビタミンKを作っているので、足りなくなることはまずありませんが
赤ちゃんの場合には、腸の中にまだ菌がほとんどいませんので
母乳だけではビタミンKが不足してしまうことがあります。


日本では 20年ほど前から
生まれて1〜2日目、1週間目、1カ月目の3回に分けて
ビタミンKのお薬を赤ちゃんに飲ませることになっています。
シロップの飲ませ方としては、そのままスポイトのようなもので与えても良いですし
薄めて哺乳瓶などで与えても大丈夫です。

解説

新生児期から乳児期にみられるビタミンK欠乏症には
出生後7日以内に起こる「新生児メレナ」(新生児ビタミンK欠乏症)と
生後3週間から2カ月ごろに起こる「乳児ビタミンK欠乏症」がある。
ビタミンKは、血液凝固因子の合成に必須であり、欠乏状態になると出血が起こりやすくなる。
新生児メレナでは、平均生後1.3日目に下血、吐血、臍帯からの出血などが認められる。


新生児でビタミンK欠乏が起こる理由としては
(1)ビタミンKは胎盤通過性が悪く、出生時の体内の備蓄が極めて少ない
(2)成人では大腸菌などの腸内細菌が産生するビタミンKが吸収されるため
欠乏症はほとんど起きないが、新生児の腸管は無菌状態に近く、腸内細菌から供給されない
――などが挙げられる。


一方、乳児ビタミンK欠乏症は
出血部位が頭蓋内(硬膜下、クモ膜下など)である場合が大半で
致死例や何らかの後遺症が残る例が多く、完治するのは半数程度とされる。
肝炎、胆汁流出障害、抗菌剤の投与など
原因が明らかな続発性の乳児ビタミンK欠乏症もあるが
ビタミンK欠乏の原因が不明な例(特発例)も多い。
ただし、特発性の乳児ビタミンK欠乏症が、母乳栄養児に多く認められることから
上記の腸内細菌叢の影響に加え、母乳中にビタミンKが少ないことが一因とも考えられている。

 
こういったビタミンK欠乏症を予防するために
1980年代以降、新生児や乳児に対するビタミンK投与が行われている。
具体的には
新生児メレナの予防のために出生後の早い時期(数回の哺乳を確認後)に1回
乳児ビタミンK欠乏症を予防するために産後1週間と1カ月検診時に1回ずつ
ビタミンK2製剤であるケイツーシロップ(一般名:メナテトレノン)を
1mL経口投与するという方法が提唱されている。
なお、同剤は浸透圧が高いため
特に第1回目の投与時には10倍程度に薄めてから服用させる。