「レルパックス」
という薬を窓口で患者に渡すと
その若い女は
「この薬はどんな作用があるんですか?」
と聞いてきた。
何も知らずにこの薬を渡した僕はあせった。
「ちょっと待ってくださいね」
急いで添付文書を見る。
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薬効薬理
5-HT1B及び5-HT1D受容体に対する親和性
いずれの受容体に対しても作動薬として作用。
作用機序
1.頭蓋内血管に対する収縮作用
2.硬膜での血管透過性の亢進に対する抑制作用
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うーん、まったくわからない。
そこで、パソコンに向かい
「ハイパー薬辞典」で検索する。
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血管内壁のセロトニン受容体に働き
拡張した血管を収縮させることにより片頭痛をやわらげます。
三叉神経に作用し、炎症を引き起こす神経ペプチドを抑制します。
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それを棒読みして
患者にそのプリントを渡して
「これに詳しく書いてますので読んでください」
でその場は終わらせた。
あとからメーカーに電話して
パンフレットを取り寄せて勉強する。
このようにして、毎日薬を覚えていくわけだ。