新型コロナワクチンの安全性は?

効果は? 安全性は? 新型コロナワクチンについて知っておきたいこと Q&Aで医師が解説
忽那賢志先生 | 感染症専門医 1/20(水)
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20210120-00217893/
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mRNAワクチンは、メッセンジャーRNAという
タンパク質を生成するために使用する情報細胞を運ぶ設計図が、
新型コロナウイルスのスパイク蛋白、
ウイルス表面のトゲトゲした突起の部分を作る指示を伝える役割を果たしています。
ワクチンが接種されると、mRNAは注射部位近くのマクロファージに取り込まれ、
スパイク蛋白を作るように指示します。
その後、スパイク蛋白はマクロファージの表面に現れると、
このスパイク蛋白に対する抗体が作られたり
T細胞を介した免疫が誘導されることで、
新型コロナウイルスに対する免疫を持つことができます。
生きたウイルスはワクチンの中には入っておらず、
また遺伝情報を体内に接種すると言っても、
それによって人間の遺伝子の情報に変化が加わることもありません。

新型コロナワクチンの安全性は?

最も頻度が高い副反応は注射した部位の痛みで、
どちらのワクチンも6-9割くらいの人で痛みを訴え、
特に接種後12~24時間は痛みが顕著なようです。
さらに、臨床研究に参加した人の約1%が「重度の」痛みであったとのことで、
インフルエンザワクチンなどと比べてもかなり痛いワクチンだと思われます。
またワクチンを接種した部位はしばらく赤く腫れ、しこりができることがあります。
だるさや頭痛も比較的一般的な副反応のようですが、
高熱が出ることは多くはないようです。
これらの副反応は一般的に数日以内に消失し、解熱薬にも反応します。
一般的に、副反応は高齢者よりも若年者の方が多く、
2回目の接種では1回目よりも多くの副反応が起こるようです。

アナフィラキシー反応がどれくらいの頻度で起こるのかについてですが、
アメリカで190万人に1回目の接種をしたところ
21人にアナフィラキシー反応が起こった、とのことです。
つまりおよそ10万人に1人にアナフィラキシー反応が起こる計算になります。

インフルエンザワクチンなど一般的なワクチンのアナフィラキシー反応の頻度は
「100万人に1人」程度とされていますので、
それと比べると頻度は高いと言えるでしょう。

なお、この21人のアナフィラキシー反応を起こした方のうち17人は
サルファ剤や卵などなんらかのアレルギーがあり、
うち7人が過去にアナフィラキシーを起こしたことがあったそうです。