うがい薬 「防御力落ちる可能性」

うがい薬 専門家「防御力落ちる可能性」
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専門家「かえって防御力が落ちてしまう可能性も」

うがいとかぜの関係について詳しい京都大学の川村孝名誉教授によりますと、
「うがい薬を使えば口の中のウイルスが減るのは当然の結果だが、
ウイルスは鼻やのど、それに肺に届くと速やかに細胞に入っていってしまうため、
あとからうがいして意味があるかについては今のところ分かっていない。
一方で、ポビドンヨード(Povidone-iodine)は、ウイルスだけではなく、
もともと口の中にいる細菌を根こそぎ絶やしてしまい
かえって防御力が落ちてしまう可能性もあるのではないか」
と指摘しました。

川村名誉教授たちのグループは以前、
全国のおよそ390人を対象にうがいとかぜの関係について研究を行った結果、
毎日、水でうがいをした人は何もしない人に比べて
かぜにかかった人がおよそ40%減ったということです。

一方で、ポビドンヨードのうがい薬でうがいをしていた人では
かぜにかかる人は減らなかったということです。
また、うがい薬で感染の拡大を防ぐことができるかについて、川村名誉教授は
「口の中にウイルスがあれば飛まつを通してほかの人に感染をさせるおそれはある。
感染を防ぐという観点からは、効果があるかを研究する価値は十分にあると思う。
ただ、ウイルスが感染する仕組みは複雑で
効果の検証には大規模な研究が必要になってくるため、
結果を利用する際には慎重な判断が必要だ」と話しました。

医師会「エビデンスが不足している」

日本医師会の中川会長は、記者会見で
大阪府知事の発言は現時点ではエビデンスが不足していると考えている。
発信力の強い方が発言をすると、店頭から薬が消えてしまうということが起こる。
国民に極力混乱がないよう慎重に対応すべきだ」と述べました。

ポビドンヨード含むうがい薬 転売は許可受けた業者に限る

厚生労働省によりますと、
ポビドンヨード」が含まれるうがい薬は医薬品に該当するため
薬局か、許可を受けた業者でなければ販売できません。
転売などを行うと医薬品医療機器法違反に問われ、
3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されます。

また、ポビドンヨードを含まないうがい薬についても、
消毒効果をうたい、かつアルコールを含んでいる場合は、
転売すると法律に違反するおそれがあります。

新型コロナウイルスの感染拡大で一時的に転売が禁止されている
「アルコール消毒製品」に該当する可能性があるためで、
違反が認められると1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることになります。