緑内障学会2019

路面電車・・・
さて、ここはどこでしょうか?
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熊本です。
地震の影響で、お城は修復中。近くに行けません!
(暑い中、坂道を歩いて登ったのに・・・33℃!)
実は俺、このお城はMRを辞める直前に
訪問した城だったので思い入れがあるんです。


那覇空港
ANA 沖縄ー熊本は1日1便
台風が来るということで
出発を1日前の同じ時間で変更できました。(無料)
各地に帰る沖縄観光の皆さんは
俺と同じように台風を避けて変更したようで
那覇空港ANA手荷物預かりカウンターは大行列になっていました。
45分かかってチェックイン終了。
石垣島宮古島は飛行中止となってました。


飛行時間は1時間半。
熊本空港からリムジンバス。
市街までは渋滞で1時間
730円。ICOKAが使えました。
「交通センター」で下車
当日朝に予約した東横イン「新市街」へ。
人が多い! 熊本市の人口は74万だと。


ここはアーケード街。
株主優待券が使える店が多数。
王将
松屋
すき家
濱かつ(沖縄に無い)
松のや
マクド
ミスド
やよい軒
リンガーハット
いきなりステーキ
串カツ田中(ランチあり)
靴下屋
マツキヨ


東横インは1泊のみで
前から予約していたスーパーホテルへ移動
このホテル周りには何もない。

緑内障学会

https://www.micenavi.jp/jgs2019/
緑内障の有病率は5%であり、
正常眼圧緑内障緑内障全体の約7割を占め、潜在患者が9割いるという
疫学調査結果を得た多治見スタディーからほぼ20年が経過した。
その間に光干渉断層計(OCT)に代表される画像診断が飛躍的に進歩し、
緑内障薬物治療の選択肢が増え、手術治療のバリエーションも増えた。
このような診断・治療に関する進歩があったにも関わらず、
緑内障視覚障害の原因疾患の1位であり、
その割合は28%と増加傾向にある。

イベリス

相原 一先生 東京大
PG関連薬すなわちプロスタノイドFP受容体作動薬は
世界的に第一選択薬となっており、早20年以上の歴史がある。
しかし、その1日1回での優れた眼圧下降効果を凌ぐ薬剤は
20年以上出ていないし、
また長期的に使用されて判明した
Prostaglandin-Associated Periorbitopathy(PAPs)
(上眼瞼溝深化など)により、
ひいてはアドヒアランスや治療にも影響する
整容的な変化も近年新たな問題となっている。
従って、新たな作用点を持つ薬剤の開発が望まれていた。
2018年末に、世界で初めてEP2受容体をターゲットとして
開発されたオミデネパグイソプロピルが上市された。
PG骨格を持たない選択的EP2受容体作動薬であり、
1日1回でラタノプロストに非劣性の眼圧下降効果を示す。
FP受容体作動薬とは、受容体と細胞内シグナルが異なるため、
眼圧下降機序は主経路及び副経路の流出促進であり、
安全性の面でも充血以外は全く異なる。
PAPsは生じないと考えられるが、
一方角膜肥厚や黄斑浮腫、虹彩炎といった
特徴のある副作用を呈することがわかった。
治験対象眼で黄斑浮腫はIOL眼(眼内レンズ:Intraocular lens)のみ生じたため、
IOL眼と無水晶体眼では禁忌である。

アイファガン

横山 悠先生: 東北大
ブリモニジン点眼液は
選択的アドレナリンα2受容体作動薬であり
房水産生抑制、ぶどう膜強膜流出路排出促進という
二つの作用により眼圧下降効果を有する点眼液である。
発売当初より多くの緑内障専門医に非常に期待される薬剤であった。
その理由として、
我が国とってα2受容体作動薬点眼液は初であったということだけではなく、
ブリモニジンには高い眼圧下降作用以外にも、
神経保護効果があるのではないかということに期待された
ということが挙げられる。
このことはThe Low-pressure Glaucoma Treatment Study (LoGTS) という
ブリモニジンの眼圧下降作用を証明しただけではなく、
眼圧に依存しない視野維持作用を示唆した臨床研究に基づいている。
これまでも基礎研究において、
いくつかの抗緑内障点眼液には眼圧下降とは
別の神経保護効果を有することが報告されている。
しかしLoGTSのように、
多施設での無作為化された二重盲検試験において
神経保護効果を臨床的に示したものはほとんどない。
エビデンスに基づく医療という考え方を重要視した
日本緑内障ガイドライン第4版にも
「ブリモニジン酒石酸塩において
眼圧下降作用に相応しない視野維持効果があることが報告された。」
と記載されたのは注目すべきことであろう。

ミケルナ

池田 陽子先生: 御池眼科池田クリニック
2017年に発売となった1日1回点眼の
カルテオロールとラタノプロストの配合剤(ミケルナR)は、
ベータブロッカーはとしてチモロールを使用せず、
2回点眼ではなく1回点眼のカルテオロールを使用し、
かつ防腐剤フリー、日本でのみ発売されているという特徴がある。

新世代流出路再建術の可能性と限界を論じる

世界におけるゴールドスタンダードな緑内障手術といえば、
濾過手術の一つであるトラベクレクトミーである。
トラベクレクトミーは、病型を選ばず、
低い眼圧を狙えるというメリットがある一方で、
結膜下に非生理的な流出路を作るため、
術後合併症が多いというデメリットもある。
これに対し、生理的な流出路再建術は、
基本的に開放隅角眼に対して行う手術で、
圧倒的に術後合併症が少ないため、
早期に手術介入を行えるというメリットがある。
しかしながら、現在行われている流出路再建術は、
経線維柱帯流出路(主流出路)の
流出抵抗を減らす経線維柱帯流出路再建術であり、
下流にある上強膜静脈圧以下にはならず、
濾過手術ほど低い眼圧は狙えないというデメリットもある。
近年、極めて低侵襲な緑内障手術
Minimally Invasive Glaucoma Surgery(MIGS)
というムーブメントによって、
新たな流出路再建術が世界的に広まりつつある。
糸を用いて広範囲な線維柱帯切開が可能な「スーチャートラベクロトミー」
プラズマ放電で線維柱帯を焼灼切除する「トラベクトーム」、
シュレム管ステント手術である
「iStent」や「iStent inject」、「Hydrus Microstent」、
フックを用いた線維柱帯切開術
「マイクロフックab internoトラベクロトミー」など、

トラベクレクトミー(Trabeculectomy)

トラベクレクトミーという手術は、緑内障病型を問わず、
眼圧を10mmHg付近にコントロール可能な術式である。
その原型となる術式が発表されて以来、
既に半世紀が過ぎた今も、緑内障手術の
ゴールドスタンダードとして世界的に不動の地位を占めている。
しかしながら、
剪刀とメスによる切開や持針器と鑷子による縫合が必要な、
ある意味プリミティブな術式であるがゆえに、
他分野の手術に比べて機械化や標準化が遅れていることも事実で、
メスや持針器に熟練していない若手医師にとっては、
逆に難しい術式であるかもしれない。
また、この術式は
「強膜に孔を開けて房水を結膜下に流す」
という非常にシンプルな術式であるため、
施設あるいは術者によってかなりバリエーションがみられる。


覚書
イベリスはベンザルコニウム含有
アイラミド:BACフリー コソプトと同等の下げ
ベタキソール=ベトプティック
DUES:上瞼溝深化
CME: 黄斑浮腫
SLT: Selective Laser Trabecplasty レーザー線維柱帯形成術
TLE: レクトミー
TLO: ロトミー
DH: 乳頭出血