血糖値を下げるための運動 いつ行うのが効果的?

血糖値を下げるための運動 いつ行うのが効果的?

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO42876120V20C19A3000000?channel=DF130120166093

【問題】

糖尿病の治療や予防のために運動で血糖値を下げるのであれば、
いつやるのが効果的でしょうか?


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慶應義塾大学医学部スポーツ医学総合センターの医師であり、
糖尿病患者の運動療法にも詳しい田畑尚吾さんは、
「運動によって一時的に血糖値が下がることを急性効果と言います。
その上、定期的な運動を継続して行うと、インスリンの効きがよくなり、
血糖値が下がりやすくなる。これを慢性効果と言います」と説明する。

つまり、続ければ続けるほど効果が高まり、
積み重ねの効果があるのが運動療法の特徴なのです。
それでは、いつ、どのような運動をすれば血糖値を下げられるのでしょうか。
「糖尿病の合併症を予防するためには、
1日の中での血糖値の変動を小さくすることが大切です。
血糖値のピークはだいたい食後1時間にくるので、
食事をしてから1時間以内に運動を開始すれば、
食後の血糖値の上昇を抑えられます」(田畑さん)


正解は、食後の1時間以内


血糖値を下げるために有効なのは「有酸素運動」です。
運動する時間が長いほどより多くの糖を筋肉で消費できるので、
長く続けられる有酸素運動が効果的というわけです。
運動不足の人は、まずは手軽に始められるウォーキングを、
食後に20分程度やるのでもいいでしょう。

そして、有酸素運動と併せて、筋力トレーニングを行うことも、
糖の代謝を増やしてくれるのでお勧め。
筋肉量を増やせば、それだけ糖を消費しやすい体になります。
フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは
「できるだけ大きい筋肉や複数の筋肉を同時に鍛えたほうが効率がいいので、
大きな筋肉が集中している下半身を中心に筋トレをするといいでしょう」
と言います。

筋肉量を増やしてから有酸素運動をしたほうが、
多くの糖が使われるようになるので、
年を取って筋肉量が落ちてきた中高年の方は、
ウォーキングをするだけではなく、
筋トレも取り入れる必要があるといえます。