抗ヒスタミン薬と熱性痙攣

薬局にて


2歳女児
ポララミンの処方を母親が拒否。
以前、他院処方で痙攣したとのこと。
Drに疑義して中止となった。

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俺はあまり知らなかったのでネットで勉強する。

乳幼児への抗ヒスタミン薬使用と熱性痙攣(医事新報)

https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=3648
【Q】
熱性痙攣の閾値が下がるとの理由で,
乳幼児への抗ヒスタミン薬(特に第一世代)の投与を控える傾向がある。
乳幼児への抗ヒスタミン薬使用と熱性痙攣の関連について。
また発熱性疾患以外(皮膚疾患やアレルギー疾患)でも控えたほうがいいのか。
可能であれば推奨薬,非推奨薬についても。 (東京都 S)


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【A】
ヒスタミン薬は,
局所のH1受容体と結合する作用により鼻汁や㿋痒を抑制させる目的で
小児アレルギー疾患において汎用されるが,
気管支喘息治療薬のテオフィリンと同様に,熱性痙攣誘発の可能性が高い。


発熱で救急外来を受診した小児(平均年齢1.7~1.8歳)では,
熱性痙攣が認められた群では抗ヒスタミン薬を45.5%が内服しており,
熱性痙攣を認めなかった群の抗ヒスタミン薬の内服率22.7%の約2倍であった。
そのため,幼少児(特に2歳未満)の患児への投与には十分な注意が必要である。


ヒスタミン薬が痙攣を誘発する機序は,
脳内へ薬剤が移行することでヒスタミン神経系の機能を逆転させてしまうことによる。


発育途中の脆弱な脳を持つ小児期に抗ヒスタミン薬を長期に使用する場合は,
悪影響を及ぼす可能性を危惧して ,
脳内へ移行しにくい新しいタイプの抗ヒスタミン
(アレグラ,アレジオン,ザイザルなど)を選択することが望ましい
新島新一 先生(順天堂大学医学部附属練馬病院小児科教授)


その他参考