芍薬甘草湯


https://www.kampo-s.jp/web_magazine/back_number/320/pharmacist-320.htm
芍薬甘草湯は、その名前のとおりシャクヤクカンゾウの2味からなるもので、
とてもシャープな効き目を有します。


シャクヤクは、薬理作用は鎮痛作用、抗炎症作用で、
冷え症や月経不順などの薬能があります。薬用部分は根であり、味は苦いです。
そして、もう1つの生薬のカンゾウの主要成分はグリチルリチン酸であり、
これは砂糖の50〜200倍の甘味があるといわれています。
このため、カンゾウは欧米ではお菓子の材料にもなり、
日本では食品添加物として、味噌や醤油、ふりかけ、ドレッシング、
スナック菓子、ドリンク剤から健康食品まで、実に幅広く利用されています。 


芍薬甘草湯は臨床的にはその筋弛緩作用、鎮痛作用を期待して、
月経困難症(月経痛)や、
抗がん剤のパクリタキセルによる筋肉痛や関節痛などで
NSAIDsで十分効果が示されない症例、
また胃腸障害が懸念される症例にも使用されています。