アルバイトがタバコを嫌がる時代になった

外食各社、全席禁煙にカジ KFCデニー
家族客取り込み、アルバイトに配慮も
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22539010Q7A021C1SHA000/


外食業界が分煙席を設けない全席禁煙にカジを切り始めた。
ハンバーガーチェーンなど限られた大手が取り組んできたが、
KFCや「デニーズ」も新たに全店で禁煙に踏み切る。
顧客のファミリー層、アルバイト層の多くが喫煙者を嫌っているとみており、
取り込みに失敗すれば中期的な成長はできないと判断した。


KFCは約1150店舗ある全国のケンタッキーフライドチキンで全席禁煙にする。
2018年3月までに約320店舗の直営店を完全に禁煙にし、
約830店舗のフランチャイズチェーン(FC)店は改装に合わせて順次切り替える。


セブン&アイ・フードシステムズも約380あるすべてのデニーズを原則禁煙にする。
壁紙を取り換えたり、喫煙ルームを置いたりする設備改修に順次着手する。


各社はあらゆる年齢層で嫌煙家の広がりを感じており、
「喫煙席の周辺にすら嫌悪感を示す人が多くなった」(大手外食)との声が聞かれる。
喫煙客が離れても「長期的には家族客の定着で売り上げは回復する」
(日本KFC)とみている。


居酒屋も例外でなくなりそうだ。
串カツ田中は10月から新川崎鹿島田店(川崎市)で週末を全席禁煙にした。
1階が喫煙席、2階が禁煙席だが、家族客から全席禁煙を望む声が多かった。
実験的に実施し、週末の全国の店に広げる検討を始める。


サイゼリヤは「都の条例制定を前提に先に動く」(堀埜一成社長)としており
東京都と埼玉、千葉、神奈川の3県で新規出店の全席禁煙を決めた。


外食業界は人手不足が深刻だが
「喫煙席の吸い殻の掃除が嫌で辞める人も多い」(大手外食)。
非喫煙の店員が喫煙席で接客するのはストレスが大きく、
分煙は店舗運営上も問題になりやすい。