王子HD、「甘草」栽培期間半分に 国内で量産技術

王子HD、「甘草」栽培期間半分に 国内で量産技術
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO09623270W6A111C1TJC000/



王子ホールディングスは
「甘草」を一般的な栽培期間の半分以下の2年で収穫できる技術を確立した。
現状はほぼ輸入品に頼っており、価格が急騰している。国産への需要が大きいと判断、
遊休地での自社栽培で早期に年30トン程度の生産・販売を目指す。


王子HDは一般的な農地で肥料や水分などを調節することで、
種まきから収穫まで2年の短期間で育てられる技術を確立した。
日本薬局方が定める甘草の薬効成分含有量を満たすことを確認した。
薬効成分の基準量を満たすには通常5〜6年かかる。
植物工場内での生産と異なり、一般的な農地で栽培できるため量産に向く。


このほど、北海道の自社敷地内で実証栽培に成功した。
特殊な肥料を使って栽培した甘草の品質確認も第三者に改めて依頼。
2019年をメドに漢方薬など医薬品や日用品、原材料メーカーへの販売を始めたい考えだ。
自社の遊休地を生かして現在1ヘクタールの栽培面積を数年内に10倍に拡大する。
1ヘクタールあたり年約3トンの甘草が採れるという。


同社は植林事業の一環で各種の木の遺伝子分析に基づき、
効率的な育成技術を蓄積している。
甘草にもその技術を応用し、促成栽培を可能にした。


日本漢方生薬製剤協会が15年に発表した原料生薬の使用量などの調査報告によると、
甘草は12年度で約1576トンと使用量で首位だった。大半が中国からの輸入だ。


日本の医療用漢方製剤の市場は拡大しており、
15年度は1460億円と10年前の05年度に比べて55%増えた。
中国国内での需要増もあって、輸入価格は上昇している。
武田薬品工業なども量産技術を確立しており、国内生産を急いでいる。



http://takeda-kenko.jp/kenkolife/encyclopedia/illustrated/kanzou.html

http://www.mt-pharma.co.jp/healthcare/herbal_medicine/16.html


甘草栽培