咳ぜんそくを放置するとぜんそくに

風邪の後も続く咳 大人の「ぜんそく」にご用心
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO93699290W5A101C1000000/



全国7施設で、咳が長びく患者313人の原因を調べた。
その結果、8週間以上続く慢性咳嗽の患者では、
最も多かったのが咳ぜんそく
次がぜんそく(咳優位型ぜんそく)で、両者で約71%を占めていた
(J Asthma;50,932-7,2013)


■咳ぜんそくを放置するとぜんそく
では、ぜんそくと咳ぜんそくはどう違うのか。
「咳ぜんそくは、ぜんそくの前段階。
症状は咳だけで、ぜんそくのような息苦しさはない。
ただし、放っておくと5〜10年で3人に1人がぜんそくに移行する」
東京女子医科大学第一内科学講座の玉置淳教授。


患者数はいずれも増加中で、
「この30年間で約3倍になった。女性に多く、全体の3〜4割は大人になってからの発症」
と玉置教授。花粉症などのアレルギーがある、
子どものころにぜんそくだったという人が多い。


発症の引き金は、
ダニなどのアレルゲン、風邪、気温や気圧の変動、精神的ストレスなどが代表的。
ほかに、「月経時にぜんそくがひどくなることもあり、
『月経ぜんそく』と呼ばれる」(玉置教授)。
女性ホルモンの関係も指摘されているが、詳しい仕組みは分かっていない。
また消炎鎮痛薬のアスピリンの服用で症状が出ることもある。


■肥満がぜんそくを重症化させる
「肥満の女性はぜんそくを発症しやすいし、重症化もしやすい。
肥満度が上がるほどリスクが高くなる」と玉置教授は話す。


理由は大きく2つ。
肥満によって肺が押し上げられ、肺活量自体が低下するため、
そして、脂肪細胞からぜんそくを悪化させる生理活性物質が分泌されるからだという。
もともとアレルギー体質で、年とともに太ってきた…という女性は特に要注意だ。