慢性腰痛を治す 「痛みの原因と運動の効果」

慢性腰痛を治す 「痛みの原因と運動の効果」
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2015/05/0518.html



腰痛は「筋肉・関節の炎症」「神経の圧迫・炎症」
「ストレス・うつ・不安」の3つの原因が絡み合って起こります。
痛みが3か月以上続く慢性腰痛の場合は「ストレス・不安・うつ」の影響が大きく、
痛みを悪化・長期化させる大きな要因となっています。


ストレスとしては、家庭や職場の人間関係、仕事の内容などがあります。
こうしたストレスにさらされていると、脳が痛みを抑え込む仕組みである
「下行性疼痛抑制系」が働かなくなってしまうのです。


下行性疼痛抑制系が正常に働いている場合は、痛みの信号が脳に伝わると、
脳内にドパミンという神経伝達物質が放出されます。
すると、μ(ミュー)オピオイドという脳内麻薬物質が放出されて、
脳への痛みの信号が抑えられます。
ところが、長くストレスにさらされていると、
痛みの信号が脳に伝わってもドパミンが放出されず、
μオピオイドを介した下行性疼痛抑制系が機能しなくなり、
わずかな痛みでも強く感じたり、痛みが長引いたりしてしまいます。


運動には、体の動きをよくするとともに、「脳の血液循環をよくする」
「楽しく運動することで脳内のドパミン放出を促す」という2つの働きがあります。
これらによって、下行性疼痛抑制系が活性化し、痛みが軽くなると考えられます。
脳内のドパミンは、楽しいことやうれしいことがあると放出されるので、
「好きな運動を楽しみながら行う」ことが大切なポイントです。
好きな運動が特にない場合は散歩がおすすめです。