脂漏性皮膚炎 フケ・頭がかゆい、カビが関係

脂漏性皮膚炎》 フケ・頭がかゆい、カビが関係
http://apital.asahi.com/article/tsushinbo/2015030300009.html



頭がかゆい。フケが出る。肩にフケが落ちてきて、濃い色の上着を着ると目立つ。
額の髪の生え際や、鼻の脇も赤くなってフケのようなかさかさの粉が出る。
こんな症状に悩まされていたら、脂漏性皮膚炎かもしれません。
適切に治療すると症状が改善し、生活上困ることも少なくなります。


脂漏性皮膚炎は皮膚科で診ることが多い病気のひとつです」
とまるやま皮膚科クリニック(東京都江東区)の丸山隆児院長は語る。
人によって違いはあるが、頭皮、髪の生え際、みけん、鼻の両脇、耳の後ろなどが
かゆくなったり、赤くなったり、フケのような粉が出たりする。
女性の患者もいるが男性の方が多く、特に中高年男性の患者が目立つという。


この病気には、皮膚にもともといる皮脂を好む菌がかかわっている。
鼻の脇や耳の後ろなどは皮脂が分泌されやすいところ。
その皮脂をマラセチアという真菌(カビ)が分解し、
オレイン酸などの脂肪酸ができ、その刺激で皮膚炎になると考えられている。


治療には抗真菌薬のクリームやステロイドの塗り薬が使われる。
ドラッグストアなどで購入できる抗真菌成分入りの薬用シャンプーも使われる。
洗髪では、爪を立てて洗うとトラブルの原因になるのでやめた方がよい。


患者のなかには、なかなか治らず、何年も皮膚科に通う人もいる。
いったんおさまっても、忘れたころに再び症状が出てくることもあるという。
帝京大医学部付属溝口病院(川崎市高津区)の清佳浩教授(皮膚科)は
脂漏性皮膚炎は体質のようなもので、治りにくい病気です」という。