「Christmas」は、なぜ「Xmas」となるのか

「Xmas」は間違いか Xに秘められた「日本的発想」
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO80476550U4A201C1000000/


クリスマスは本来、英語の表記では「Christmas」のはずなのに、なぜ「Xmas」となるのか。


■ルーツはギリシャ
「Christmas」の「Christ」の部分が「X」になる理由について
青山学院大学で宗教部長を務める伊藤悟教授に聞くと、
「Xという文字がギリシャ語に由来しているため」と説明してくれた。


ChristmasのChristはキリスト、masは礼拝を意味する。
一方、ギリシャ語ではキリストを「ΧΡΙΣΤΟΣ」と表記する。
Xは「カイ」や「キー」と読み、
アルファベットのX(エックス)の元になった文字でもある。
英語のChristの部分をギリシャ語の「ΧΡΙΣΤΟΣ」
の頭文字に置き換えたものが「Xmas」という表記というわけだ。


伊藤教授によると、そもそもクリスマスという言葉自体がギリシャ語に由来している。
ギリシャ語のΧΡΙΣΤΟΣを
アルファベット表記にしたものがChristmasとなったのです」


古代ギリシャ語は、紀元前4世紀後半から紀元6世紀の中盤まで
欧州からアジアにかけた地域で共通語として使われた。
このため、その時期に成立した新約聖書は大部分がギリシャ語で書かれている。
クリスマスという言葉がギリシャ語に由来するのは、
こうした歴史的な影響があるためだとみられる。