牛乳でのレボドパ内服

牛乳でのレボドパ内服を中止したところパーキンソン症状が劇的に改善
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1410/1410022.html



長崎大学神経内科の向野晃弘氏らは,
レボドパを牛乳で内服していたのを発見し,
水で内服するよう変更したところ,
症状が劇的に改善したパーキンソン病(PD)患者を経験。
第8回パーキンソン病・運動障害疾患コングレスで報告した。


この患者は発症から14年が経過した進行期PD患者で,68歳の男性。
発症10年でwearing off(レボドパが効かなくなる)の出現と
安静時振戦,歩行障害が進行し,
レボドパ・カルビドパ合剤600mg/日,
エンタカポン600mg/日,
プラミペキソール2mg/日,
ゾニサミド75mg/日を内服していた。


ところが,X年1月から薬剤の効果が切れるのが早くなり,
安静時振戦,筋強剛,両下肢の疼痛,歩行障害が増悪したため,
患者自身の判断でレボドパ・カルビドパ合剤を800mg/日へ増量した。
同年9月には薬剤の効果が1〜2時間しか続かなくなり,11月に同科に入院した。


入院時に,delayed on(レボドパの効果発現が遅れる)やwearing offが顕著に認められ,
off時には著しい筋強剛,全身の激しい疼痛と安静時振戦,体動困難を訴えた。
入院6日目に看護師がたまたま薬剤を牛乳で内服しているところを発見。
直ちに牛乳での内服をやめさせて水で内服するように変えたところ,
翌日にはwearing offが消失し,杖歩行も可能になり,20日後には退院した。


牛乳がレボドパの吸収に影響を及ぼしていた可能性を考え,
血液中のレボドパ濃度を測定したところ,
あれほど高用量を服用していたにもかかわらず,入院時は0.4μMと極めて低かった。
ところが,牛乳での内服を中止した翌日(入院7日目)には2.58μM,
入院12日目には2.12μMと上昇していた。


ちなみに,蛋白質加水分解されて生じたL-アミノ酸
小腸粘膜上皮細胞膜に存在する輸送酵素によって能動的に吸収される。
また,レボドパは腸管や脳血液関門で輸送酵素を介して能動的に吸収されるとされている。
こうしたことから,輸送酵素を介するL-アミノ酸とレボドパの吸収過程で競合が起こり,
結果的にレボドパの吸収量が低下した可能性があるという。


この経験を踏まえて,向野氏は
「患者の中には,牛乳は身体によかれと思って,
薬を内服するときにさえ,水ではなく牛乳で飲む人がいる。
難治性のwearing offやdelayed onの患者に遭遇した場合には,
抗PD薬の内服の仕方に問題がないか問診することも重要である」
と注意を呼びかけた。


ネオドパストン配合錠・ネオドパゾール配合錠を服用される患者さんへ
https://www.medicallibrary-dsc.info/useful/guidance/pdf/ALL1P021.pdf



この薬に含まれているレボドパという有効成分は
牛乳やヨーグルト、バナナ、アミノ酸を含むスポーツ飲料、
ビタミンB6と同時に服薬すると吸収が悪くなる場合があります。


パーキンソン病の治療 南風病院

http://www.nanpuh.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2012/10/shiryou121017-2.pdf