LINE関連銘柄

LINE関連銘柄に期待と不安
http://www.nikkei.com/money/features/29.aspx?g=DGXNASFZ17H23_18072014000000



LINE(東京・渋谷、森川亮社長)の株式上場報道をきっかけに、
関連銘柄とされるネット系企業に市場の注目が高まっている。
LINEの事業拡大に連動して業績が伸びる、との期待で、
先週は軒並み株価が急騰する場面があった。
LINEは日米で上場を申請し、調達資金を今後の事業拡大にあてる考え。
今後もLINEの動きに合わせて関連銘柄の株価は乱高下する公算が大きい。


LINEが東京証券取引所に上場を申請した、と伝わったのが先週15日の取引時間中。
関連銘柄と見なされた中小型株が一斉に動意づき、スタンプを提供するエムアップ
証券コード3661)の15日の終値は前日14日と比べ17%上昇した。


もっとも、株価上昇の持続力は乏しく、ほとんどは利益確定の売りに押された。
市場では「2014年4〜6月期の決算発表を控えているため、
主力株で積極的な売買が見送られていることで、
短期の値幅取りを狙う個人投資家を中心に、関連銘柄を買う動きが集中した」
(国内ネット証券)との見方が出ている。


LINE関連とはやされた中には取引関係のない銘柄も少なくない。
例えばかつてLINEの企業向けアカウント開設の代理店だったネットイヤー (3622)は
5月に契約を終えているが、15日の株価は21%上昇した。


関連銘柄とされた多くのネット企業は
LINEの利用者が増えることでどこまで収益を高められるのか、
一部を除いて具体的に説明している例が少ない。


いちよし証券の宇田川克己投資情報部課長は
「LINEの上場が承認されれば、提出資料などから
関連銘柄の収益への影響も予測できるだろう」と話す。
期待が先行しているため「相乗効果が薄いと判断されると
株価が大きく下落するリスクがある」と指摘し、選別が進むと予測する。


上場で世界展開を急ぐLINEだが、
すでに似たサービスで米国市場をおさえる米ワッツアップ、
中国市場では騰訊控股(テンセント)といった強豪がいて
実際の利用者数はLINEを上回っているとみられる。


LINE関連銘柄の乱高下は
期待と不安が入り交じった投資家心理の反映かもしれない。
関連銘柄の株価が持続的に上昇するには、LINE自体の成長性をどう評価するか、
といった点も重要になりそうだ。