グラッシュビスタ

【新薬】ビマトプロスト
グラッシュビスタ  : 日本で初めての睫毛貧毛症治療薬
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/201407/537464.html



2014年3月、睫毛(しょうもう)貧毛症治療薬ビマトプロスト
(商品名グラッシュビスタ外用液)の製造販売が承認された。


片眼ごとに、1滴を専用のアプリケータに滴下し、
1日1回就寝前に上眼瞼辺縁部の睫毛基部に塗布する。
なお、同一成分・濃度製剤として緑内障治療薬ルミガン点眼薬が臨床使用されている。


ビマトプロストは承認時までの臨床試験では、睫毛の異常が46.13%認められ、
睫毛の成長(長さ、太さ、多さ)を促進する作用を有することが示唆されたため、
まずは海外で睫毛貧毛症患者を対象とした臨床試験が実施された。


その結果、有効性及び安全性が確認されたことから、
2008年米国で睫毛貧毛症治療薬として承認されて以来、
2013年10月までに世界23カ国または地域で承認されている。


その後の研究から睫毛に対する成長促進作用の機序としては、
毛周期における成長期の延長作用が関与していることが示唆されている。
ただし、眼瞼部の毛包におけるプロスタマイド受容体の有無、
毛周期におけるプロスタマイド受容体の役割など、いまだに不明な点は多い。


日本で睫毛貧毛症治療薬として初となる本薬の承認は、
適正使用が促進される点からも有用性が高いと期待されている。
しかし、既存の点眼液と同様に
結膜充血、虹彩色素沈着などの副作用発現に十分注意する必要がある。
また薬剤使用に際しては、清潔な状態で1回片眼毎に
同梱の使い捨て専用アプリケータを使用することなどを患者に指導しなければならない。