NISA始動、高配当株に資金流入

NISA始動、高配当株に資金流入 武田・みずほ・キヤノン… 長期保有志向強く
日本経済新聞 2014/01/11付 朝刊
http://www.nikkei.com/article/DGKDASGD1003P_Q4A110C1EA2000/



NISAが始まって1週間。
NISAの実際の買い付けでは、
武田薬品工業がトップになるなど高配当の銘柄に人気が集まった。
株価の上げ下げで短期的に利益を狙うよりも、長期保有を考えた銘柄選びが顕著だ。
投資信託に毎月定額を積み立てる手法も目立ち、長期志向の資金が市場に入り始めている。


NISA口座を開設した顧客の10日までの取引状況について、野村、大和など
大手証券5社とSBI楽天などネット証券5社の計10社に聞き取り調査した。
すぐ取引した個人には株式投資の経験者も多く、
約定件数では、各社とも全体の6〜9割を株式が占める。


実際に買われた銘柄は、回答が得られた証券8社のうち7社で武田が1位だった。
上位には、みずほフィナンシャルグループソフトバンク
トヨタ自動車など時価総額が大きい銘柄が並んだ。


株主優待を狙った注文も入っている。
航空運賃の割引優待があるANAホールディングス、
買い物代金の割引を受けられるイオンが人気だ。
「一度に15〜16銘柄を優待目的で買った投資家もいる」
(三菱UFJモルガン・スタンレー証券


ネット証券各社では、NISA口座での平均購入額はおおむね40万〜50万円。
「すぐ100万円の枠を使い切る個人と、試しに少額で取引する個人に二極化している」
カブドットコム証券)


もっとも、口座は開いてもまだ取引を始めていない投資家が多い。
取引した比率は、多い証券会社でも2割程度。
本格的な資金流入はこれからとの見方が少なくない。