「潰瘍性大腸炎」
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2013/11/1113.html
潰瘍性大腸炎は大腸の最も内側にある粘膜を中心に炎症が起こる病気で、
広範囲の年齢層に起こります。
食生活や生活習慣の乱れ、ストレス、遺伝的な素因などの影響により
免疫異常が引き起こされることや、腸内細菌のバランスの乱れなどが複合的に関連して
大腸に炎症が起こると考えられています。
主な症状は、「繰り返し起こる下痢」と、粘り気のある「粘血便」です。
病気が進行すると、腹痛や発熱、貧血が起きたりします。
また、関節痛や皮膚症状など、腸以外の部位に症状が現れることがあるのも
この病気の特徴です。
病気の特徴
潰瘍性大腸炎は、通常、直腸から広がっていきます。
炎症の範囲によって、直腸のみに炎症が起こる直腸炎型、
下行結腸にまで及ぶ左側[さそく]型、
横行結腸を超えて広がる全大腸炎型に大別されます。
重症度は、炎症の範囲だけではなく、
排便の回数、出血の程度、全身症状などと併せて総合的に判断されます。
潰瘍性大腸炎は、炎症や症状が現れる活動期と、
治まっている寛解期を繰り返すという特徴があり、
寛解期から活動期に移行することを再燃といいます。
基本薬として、腸の炎症を抑える「5-アミノサリチル酸製剤」が用いられ、
病状に応じて「ステロイド薬」や「免疫調節薬」
「抗TNF-抗体製剤(インフリキシマブ・アダリムマブ)」などが用いられます。
薬で十分な効果が得られなかったり、副作用などの理由で薬を減らしたい場合は、
活性化し過ぎた白血球を血液中から抜き取る血球成分除去療法も行われます。