川崎病 特徴的な症状

乳幼児を襲う川崎病 特徴的な症状に注意
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-11-04_56164



主に4歳以下の子どもにみられる病気です。
主要症状は、
(1)発熱(無治療では5日以上続く)
(2)目の充血
(3)唇や舌の発赤
(4)発疹
(5)手足の発赤や腫れ(解熱後しばらくたってから手足の指先の皮膚がむける)
(6)首のリンパ節の腫れ
−の六つで、そのうちの五つ以上があれば川崎病と診断されます。
これらの症状の三、四つしかなくても発熱が続き、他に原因がはっきりしない場合に
川崎病不全型と診断され治療を行うこともあります。
過去にBCGの予防接種を受けていれば、接種痕の発赤も重要な参考症状となります。


川崎病は、1967年に
日本赤十字社医療センターの川崎富作先生が医学雑誌に発表され、
病気として認められるようになりました。


この病気は東アジアに多い病気ですが、その中でも日本は最多の罹患(りかん)率です。


国内患者数は年々増加傾向にあり、
2005年以降は毎年1万人を超えており、
12年は1万3917人と1982年の流行期に次ぐ2番目の患者数で、
罹患率は0〜4歳10万人あたり264・8人と過去最高でした。


これまで多くの研究が行われてきましたが、いまだ原因ははっきりしません。
しかし多くの治療法が試みられており、90年代に
免疫グロブリン療法が画期的な成績をおさめ、現在ほとんどの患者で投与されています。


国内における川崎病の致死率は当初は1〜2%程度でありましたが、
免疫グロブリン療法の登場もあり最近は0〜0・03%と著明に改善しています。


合併症として、
発症後1カ月以降も残存する心臓の冠動脈瘤は患者全体の3%前後ですが、
将来的に狭心症心筋梗塞を起こす恐れの高い巨大冠動脈瘤は0・2%程度です。
これらの合併症は発熱が1週間を超えると増加してくるといわれていますが、
これらの心合併症(特に巨大冠動脈瘤)を防ぐことが川崎病治療の最大の目標となります。


(砂川信・中頭病院)