PTPシートの誤飲

PTPシートの誤飲2年で26件、大半が医療者側に原因
http://www.m3.com/news/GENERAL/2013/9/19/181091/?portalId=mailmag&mmp=MD130919&mc.l=20202176



日本医療機能評価機構は9月17日に、医療安全情報No.82を公表した。
今回は、「PTPシートの誤飲(第2報)」を取り上げている。


2011年8月のNo.57で、
PTPシートの誤飲事例が4年半の間に14件発生していると注意喚起された。
その後の2年間(集計期間2011年7月1日〜2013年6月30日)で
類似の事例は26件報告されている。


事例の多くは、医療者側がPTPシートを1錠ごとに切り離して患者に渡しているもので21件、
患者自身が自己管理薬のシートを切り離した事例が5件であった。


ある事例では、入院患者に看護師が与薬した際、
本来であればPTPシートから取り出すことになっていたが、
シートを1錠ごとに切り離して1回分をそのまま渡している。
患者からシートごと飲み込んだと報告があり、
内視鏡で胃内のシートを確認、摘出している。


別の事例では、患者が自己管理薬のPTPシートを1錠ごとに切り放しており、
散剤の袋の中に3錠の薬剤をシートごと入れてそのまま内服。
2錠は自力で吐きだしたが、1錠分は吐き出せず、
内視鏡でも除去できず、翌日排泄されたことを確認している。


事例が発生した医療機関は、
(1)患者に1回分の薬剤を渡す際は、PTPシートから薬剤を取り出して渡す
(2)患者に、内服の際はPTPシートを切り離さず、シートから薬剤を取り出して内服することを説明する―の2点を行っている。


機構の総合評価部会では、
「1錠ずつ切り離したPTPシートは誤飲の危険があることを患者さんに伝える」
よう医療機関に念を押している。