武田が新薬売上比率3割に

武田が新薬売上比率3割に 17年度、欧米勢並み
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD120JX_S3A610C1TJ0000/



武田薬品工業の長谷川社長は
先進国で発売後5年以内の新薬が売上高に占める比率を
2013年3月期の15%から18年3月期に35%に引き上げる方針を示した。
年間3000億円の研究開発費を維持するため、
稼働率が落ちている欧州2工場を閉鎖するなどリストラも着手。
主力薬の特許切れで低迷する業績を成長軌道に戻す狙いだ。


ノバルティスは過去5年以内に発売した新薬の売上高比率が35%に達している。
医薬品は発売から10年程度で特許が切れるため、
発売して間もない新薬を安定して確保する必要がある。
武田は新薬候補品(パイプライン)を確実に発売することで、
欧米の製薬大手と同水準の収益基盤の確立を目指す。


武田は今後、潰瘍性大腸炎、大うつ病統合失調症などの治療薬を開発中で、
早期の発売を見込む。
いずれの病気も治療薬が少ないため、発売すれば一定の需要が見込める。
長谷川社長は「市場規模からみて先進国での販売を強固にする必要がある」として、
新薬の発売で先進国を中心に収益を確保する考えを示した。
がんは前立腺がん治療薬など11のパイプラインが開発後期段階にあり、
発売でがん分野の売上高拡大を目指す。


研究開発費は当面、約3000億円の投資を継続する。
長谷川社長は「売上高に占める比率は世界の製薬大手と同等か上回るレベルにある」
と強調した。