ワルファリン服用中はクコにも要注意

納豆だけでない,ワルファリン服用中はクコにも要注意
ドイツで出血リスクに注意を呼びかけ
欧州でクコ茶やクコ入りジャムが人気
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1304/1304024.html



ドイツ医薬品局(BfArM)
医薬品安全性情報誌Bulletin zur Arzneimittelsicherheitの最新号(2013年3月号)で
「ビタミンK拮抗薬とクコとの相互作用により
プロトロンビン時間国際標準比(PT-INR)が上昇し,重度の出血を来す恐れがある」
と注意を促した。


クコ(枸杞)はナス科の植物で
特に中国では古くから食卓に上るだけでなく,免疫強化作用,強心作用,
血中脂質低下作用があるとされ,不老長寿の妙薬としても重宝されてきた薬用植物。
わが国でも広く知られており,杏仁豆腐の上に載っている赤い実
といえばピンとくる人も多いだろう。


健康意識の高まりとともに欧州でも近年,クコの人気は上昇中。
上述の“効能” をうたい文句に
タブレット,お茶,エキス,ジャムなどとして販売されている。


症例1−4 省略


クコの成分によるシトクロームP450(CYP)2C9の阻害,P糖蛋白質との相互作用,
クコの成分自体の抗凝固作用などが想定されてはいるが,
機序は明らかになっておらず,早急な解明が待たれるところである。


BfArMでは,ビタミンK拮抗薬を使用している患者にはクコ,
クコを含有する食品・健康補助食品の摂取を控えさせるよう呼びかけると同時に,
同様の症例があれば速やかに届け出るよう求めている。