クロス取引

株価下落を避けて優待を獲得する「クロス取引
投資ビギナー必見 株主優待入門
http://www.nikkei.com/money/investment/yutai.aspx?g=DGXNASFK03016_03032013000000&df=1



「現物買い」と「信用売り」を同時に行うのが、クロス取引


「信用売り」は証券会社から株を借りて行う取引なので、権利が確定したら、
現渡し(持っている現物株を、信用売りのために借りた株の返済に充てる)で決済する。
現物買いと信用売りを、優待に必要な同じ株数で行うことで、
株価が相殺されて損得がなくなるわけだ。


◆寄り付きで成り行き注文
信用取引を行うには、現物株の取引口座とは別に、信用取引口座の開設が必要。
注文の前に確認したいのが、
(1) 目的の優待銘柄が予算内で信用取引できるかという建玉可能額と、
(2) 信用売りできる銘柄かどうか。
クロス取引は成り行き注文で行う(指し値はできない)ので資金には余裕を持ちたい。
また信用取引には制度信用取引一般信用取引があるが、
今回は信用売りできる銘柄が多い制度信用取引を使った方法を紹介する。


(1)(2)の2点が確認できたら取引開始。
ポイントは、権利付き最終売買日の午前9時までに「現物買い」と「信用売り」を、
寄り付きで、同じ株数、成り行き注文すること。
現物買いと信用売りをそれぞれ同価格で約定させるためだ。
約定後、権利落ち日に対象銘柄を現渡しで決済すれば取引は終了だ。


◆手数料と逆日歩に注意
ただし、価格変動のリスクがない代わりに、信用取引貸株料、信用配当金、
さらに銘柄によっては逆日歩(ぎゃくひぶ、下表参照)のコストがかかることは、
あらかじめ念頭に置く必要がある。


中でも注意したいのが逆日歩だ。
信用売りの需要が増えて貸し出す株が足りないときに発生する。
どれくらい逆日歩が付くかは、取引当日には分からない。
逆日歩は一日1株当たりの金額が発表され、持ち株数と日数で決まる。
受け取った優待の価値以上になることもある。
優待人気の高い銘柄や信用売りが多い銘柄は、
高額の逆日歩が付くことがあるので要注意だ。


買いたい銘柄に、過去に逆日歩が付いていないかも確認したい。
クロス取引を行うかどうかは、手数料や逆日歩も考慮して決めよう。