高齢者のかぜ症候群

高齢者のかぜ症候群
加藤士郎先生  筑波大学附属病院臨床教授
http://www.tsumura.co.jp/password/magazine/187/team.htm



高齢者のかぜ症候群治療に
ファーストラインとして使用したい3処方は葛根湯、麻黄附子細辛湯、香蘇散です。
日頃の体力、性差、食欲の有無などが使いこなしのポイントとなります。






ファーストラインとして挙げられる3処方
「葛根湯」、「麻黄附子細辛湯」、「香蘇散」は
ウイルスによるかぜに効果的で、脈の触れ方が大切です。
脈は生体の代謝や元気の度合いを示す良い指標です。
脈に軽く触れても良く触れるヒトは、体力が残っており
感染症の原因となるウイルスと戦える証拠となります。






セカンドラインとしては、麻黄湯、真武湯、小青竜湯の3処方が挙げられます。


セカンドラインとして先ず麻黄湯を挙げたのは
葛根湯適応者も38.5−39.0度以上の高熱を発症し
関節痛や咽頭痛を来す症例に著効するからです。


更に、呼吸器症状があまり見られず
いきなり下痢をするヒトには真武湯もセカンドラインに挙げられます。


また高齢者は、通常、成人や若いヒトに比べ乾燥体質のことが多いため
鼻水は少ないのですが、なかには鼻水が出るヒトがいるため
青竜湯もセカンドラインに入ります。