雪で車が立ち往生 専門家「換気に注意、車内で待って」

雪で車が立ち往生 専門家「換気に注意、車内で待って」
http://www.asahi.com/national/update/0303/TKY201303030219.html

雪に埋もれた車には隙間から排ガスが入り込む


車が立ち往生を余儀なくされるほどの暴風雪などに遭遇した場合、どう対応すべきなのか。
専門家は、排ガスによる一酸化炭素(CO)中毒を招かないよう注意しながら
車内にとどまり、救助を待つのが基本だと指摘する。


防災科学技術研究所の佐藤センター長によると
雪の「吹きだまり」が車の周囲にでき、立ち往生することが多いという。
吹きだまりは、風で吹き飛ばされた雪が建物や車など風を遮られた場所に堆積して作られる。


また、吹雪で特に危険が高いのは
地面に降り積もった雪が吹き飛ばされる「地吹雪」だ。
気温0度以下で乾いた軽い雪になり
風速が10メートルを超えると発生しやすくなり、急速に吹きだまりを作る。
地吹雪は視界が真っ白になって10メートル先も見えなくなる。
佐藤センター長は「車の運転はおろか、方向感覚を失うので歩くのも危険だ。
極力車内にとどまり、救助を待つべきだ」と話す。


車内に残る際に注意しなければならないのがCO中毒。
車の排気管が雪で塞がれると、COを含む排ガスが車内に入り、充満する恐れがある。
排ガスは基本的に色がないため気づきにくい。
今回、北海道中標津町で雪に埋まった車に乗っていた母子4人が亡くなったケースも
これが原因とみられ、過去にも同様の被害が相次いでいる。


JAF北海道本部は、救助を要請してきた人に
◆排気管付近の除雪を頻繁に行う
◆窓を少しでも開けて換気する
◆知人や警察などに消息を伝えながら救助を待つ
――ように伝えている。