多汗症の治療…まず外用薬で出口塞ぐ

多汗症の治療…まず外用薬で出口塞ぐ
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わきの多汗症には、ボツリヌス菌の毒素(ボトックス)による治療
「ボツリヌス療法」が2012年11月、保険適用された。


日本皮膚科学会は2010年
美容クリニックなどで手術やボツリヌス療法が安易に行われるのは問題だとして
段階的な治療の選択を勧める診療指針を定めた。





最初に行われるべきなのは、塩化アルミニウム溶液を塗る治療だ。
汗の出口を塞ぐ作用がある。寝る前に塗って起床後に洗い流す。


効果が乏しければ、溶液に浸した綿の手袋やガーゼを当て
ゴム手袋やラップで覆うと、重症例にも効く。
数週間は毎日行い、症状が軽くなれば週1、2回に減らす。


塩化アルミニウム溶液は保険適用ではないため
医療機関で製剤したものや市販品を患者が自分で購入して使用する。


ボトックスは従来、まぶたや顔、手足のけいれん治療に使われているものだ。
今回、わきの下の多汗症に限り、追加で保険適用になった。
外用薬などでは効果がない場合に用いる。


わきの下にボトックスを10〜15か所に分けて注射し
汗の分泌を促す神経信号を抑え、発汗を抑える。
注射後4週間で十分な効果が表れ、4〜9か月持続する。
9割の患者は汗の量が50%以上減る。
ただし副作用として、非常にまれだが筋肉まひを起こす恐れがある。
効果が乏しければ外用薬と併用する。


指針策定副委員長の東京医科歯科大皮膚科の横関博雄教授は
「患者の8割は外用薬だけで症状を抑えられる。安易に過剰な治療を受けないでほしい」
と話している。
(2013年2月28日 読売新聞)


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