人工DNA含有偽造防止インキ

大日本印刷など、人工DNAを含んだ偽造防止向けインキhttp://www.nikkei.com/article/DGXNASFK13023_T10C13A2000000/



大日本印刷と、理化学研究所ベンチャー企業であるタグシクス・バイオの2社は
人工DNAを含有した正規品認証/偽造防止向け印刷用インキを開発した。
国内外の紙幣やパスポート、有価証券、公的文書などの使用に向くという。


大日本印刷などは、開発した人工DNA含有インキを
「第三者による模倣がほぼ不可能」としている。


これまでにも、生体分子のDNAを偽造防止などに活用するケースはあった。
しかし、生体分子のDNAでは、主に2つの問題点があった。具体的には
(1)特殊な分析装置や解析技術があれば複製が可能である
(2)光や温度、湿度などの環境条件により保存性が低下する――という2点である。


今回、タグシクス・バイオが開発した人工DNAには通常のDNAと同じ
A(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)
という4種類の塩基に加え、人工的に作り出した塩基対が組み込まれている。
人工塩基の分析には、「独自のノウハウが必要であるため第三者による模倣が困難」
(タグシクス・バイオ)といい、これにより(1)の問題を解決した。


(2)の問題は、2つの方法を採用することで解決した。
1つは、人工DNAに、光に強い塩基配列を持つDNAを採用したこと。
もう1つは、印刷物表面を保護インキでコーティングすることにより
人工DNAが表面に露出しないようにしたことだ。