医療保険制度、TPPでの影響は

質問なるほドリ:医療保険制度、TPPでの影響は?
自由診療拡大の可能性 平等な受診機会、損なう恐れ
http://mainichi.jp/opinion/news/20130104ddm003070086000c.html



◇ なるほドリ 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)と言えば
「農産物輸入自由化」という印象だけど、公的医療保険制度にも影響すると聞いたよ。


 記者 日本医師会など多くの医療関係者は
国民皆保険が揺らぎかねないとして日本のTPP交渉参加に反対しています。

Q どうして反対なの?

A 反対派はTPPで外国の保険会社が参入し
日本の医療が米国のようになるのを警戒しています。

Q 既に参入していない?

A がん保険の入院給付金や保険適用外の自由診療部分をカバーする商品は
一部認められていても、国が決めた価格に基づき公的保険で支払われる
保険診療部分には参入できません。
日本は保険診療自由診療をセットでする「混合診療」を禁じていますが
米側は利益を上げられる自由診療部分を日本で広げることを狙い
混合診療の解禁を求めています。

Q で、どうなりそう?

A TPPには規制に損害賠償請求をできる規定が設けられそうで
一部を緩和すれば残った規制が次々訴訟対象となるのではと懸念されています。
ただ、高額な料金の自由診療が普及すれば、同時に行われる保険診療も増えて
保険料と税で賄う公的医療費も跳ね上がるとみられています。
公的医療費の抑制を課題とする日本政府にとっては簡単に譲れず
経済特区での部分開放が落としどころとなる可能性もあります。