ナウゼリン

豪でドンペリドン心室不整脈・心停止リスクに関する注意喚起
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1212/1212002.html



オーストラリア保健・高齢化省は12月3日発行の医薬品安全性情報で
ドンペリドンナウゼリン)の重篤心室不整脈
および突然心停止に関する注意喚起を行った。
今回の注意喚起では医療関係者に対し
成人においては最小有効量から開始すること
小児には同薬を使用しないことなどが勧告された。


なお,欧州医薬品庁(EMA)のファーマコビジランス委員会は
2011年10月に同様の注意喚起を行っているが
小児への使用に関しては
「成人同様,最小有効用量で開始する」との見解が示されている。


日本では添付文書上,小児への1日投与量は30mgを超えないことなどの他
「その他の注意」として
「外国において本剤による重篤心室不整脈及び突然死が報告されている。
特に高用量を投与している患者又は高齢の患者で
これらのリスクが増加したとの報告がある」が今年(2012年)7月に追加されている。


なお,ドンペリドンには副作用として
プロラクチン上昇や乳汁分泌があることが知られており
日本や米国などで母乳の分泌を促進させるとして
一部で適応外使用も行われているようだ。


米食品医薬品局(FDA)は2004年ごろから、健康被害の恐れがあることから
母乳分泌促進の目的で同薬を使用しないよう呼びかける警告を何度か行っている。