アミティーザ

便秘症に久々の新薬登場
腸管内への水分分泌を促進し自然な排便を誘導
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201211/527723.html
 


新型の便秘薬ルビプロストンが登場した。
慢性便秘症の適応を持つ初の薬剤で
長期間投与が可能で耐性が生じにくいのが特徴だ。
酸化マグネシウムが使えない、腎機能が低下した患者にも処方できる。


今年7月、厚生労働省
慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)の効能・効果で
ルビプロストン(商品名アミティーザ)の製造販売を承認した。
慢性便秘症に適応を獲得したのは同薬が初めて。
米SUCAMPO Pharmaceuticals社が開発した薬剤で
国内の販売はアボット ジャパンが担当する。
薬価収載を受けて、11月22日に発売された。


ルビプロストンは、小腸粘膜上皮細胞に存在する
タイプ−2 クロライドイオンチャネル(ClC−2)に作用することで
腸管内への水分の分泌を促進し、便を軟らかくして排便を促す効果を持つ(図)。


従来から便秘の治療に使われている酸化マグネシウム
腸内の浸透圧を高めて体内から水分を引き出し
便を軟らかくして排便を促すのと似ている。


ルビプロストンは、慢性特発性便秘症を対象に
米国で2006 年、スイスで09 年に販売承認を獲得。
さらに米国では慢性過敏性腸症候群の適応も08 年に獲得し
現在、オピオイド誘発性便秘への適応拡大を申請中だ。


国内で、重度の慢性便秘の患者(自発排便回数が平均3 回/
週未満の状態が6カ月以上持続し、器質性や二次性の便秘を除外した患者)
を対象に行った治験では、排便回数をほぼ毎日に改善することが示された。
さらに約1年間の長期第3 相臨床試験では、長期間の投与で効果が減弱せず
薬剤に対する耐性が生じにくいことが確認された。


便秘新薬
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